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ルネのきままなアトリエ
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上:カツラ谷  下:コミネカエデ



奈良県吉野郡上北山村:1411m(逆峠展望台)

 2006年10月25日(水) 
晴れ
 単独
コース 広域地図  詳細地図
11:09 大台ケ原駐車場
12:04 七ツ池
12:35〜12:45 カツラ谷
12:52 開拓跡
13:08 駐車場分岐
13:24〜14:01 逆峠展望台(昼食)
14:13 駐車場分岐
15:27 大台ケ原駐車場



秋の西大台を歩きたい。
・・・そう思い、この一週間で2度も山上駐車場を訪ねている。

最初は出遅れ。昼過ぎに駐車場に着いたものの、人の多さに気持ちが失せた。独り車の中ででお弁当を食べ、行者還トンネルを回り、すごすごと帰ってきた。

2度目は三日前。
ドライブだけなら付き合っても良い、と相方。ま、それでもいいか・・・と出かけた。
ドライブウェイ中ほどよりガス。霧雨の中、カッパを着て歩き始める人。戻ってくる人。
霧に煙る色づいた木々が、幽玄で神秘的な世界を演出していた。

そして、今日が三度目の正直、ってヤツ。



和佐又山の左向こうの行者還の山頂は見えている

ドライブウェイから見る大峰は、八経ヶ岳、弥山、そして大普賢岳の山頂付近にだけ雲がかかっていた。
が、上空は青空が広がっている。
和佐又山の綺麗な三角形が、ぼんやりと秋の色に染まっている。

11時前、駐車場着。
既にほぼ満車。ぐるっと一周して隅に駐車スペースを見つける。観光バスも数台。

トイレの前でそのバスの方らしき40人ほどの団体が、ガイドさんから説明を受けている。どうやら西大台に行かれる様子。

団体さんの前に出発しようと思ったけれど、支度に手間取っている間に出発してしまった。
どちら周りで歩かれるのだろう・・?

ほぼ満車・・平日なのに・・


大台教会の手前から山道に

静かな山を味わうに越したことはないけれど、今秋のようにあちこちで熊出没のニュースを聞くと、余り人がいないのも不安。
特に西大台は、鬱蒼とした実り豊かな原生林に覆われている。この時期、冬支度に忙しい熊がのしのしと歩き回っているに違いない。

それなら独りで行かなければいいのだけれど・・・。
ま、それはそれ・・。


駐車場の横の階段を下りると、すぐに大台教会。
庭を突っ切っても行けるけれど、手前から山道に入る。


10分ちょっと緩やかに下ると、下に広場が見えてきた。
先ほどの団体さんが立ち止まっている。

あ〜、距離を空けてゆっくり付いていこうかな・・。

広場の真ん中を流れているのは、ナゴヤ谷。谷を渡渉し左岸へ。
流れの上に鮮やかなオレンジ色の花が・・と思ったのは、マユミの実だった。


マユミの実
熟した果実が4裂し、橙色の皮に包まれた種子が出る
渡渉して林の中に・・


モミやツガにところどころ広葉樹が交じる林の斜面を横切って道が続いている。
ところどころ真っ赤なカエデが目を惹く

後から付いていくが・・
余りのスローペースに、先行させて貰う。
追い越した途端、静寂に包まれる。
自分の足音と、鈴の音。
時折、上のドライブウェイを通る車の音が聞こえてくるだけ。

落ち葉を踏みしめ林の中進む 何度か小さな沢を渡渉する
透き通った水面に落ち葉が浮かんでいる
中ノ谷を渡り、少し登ると木立に囲まれ薄暗い七ツ池に着いた。
歩き始めて1時間弱。
3,40人の団体が昼食を摂っていた。そのまま進む。



林の中の湿地帯・・・かつて池があったのかな? 薄暗い

ブナ林に日が射しこんで・・
七ツ池から10分ほど下っていくと、ブナ林が現われる。
もうほとんど葉を落としている木もあったけれど、青空を背に黄葉がまぶしかった。
石を覆う苔の緑も美しい。


青空を背に、まるでステンドグラス・・


苔が覆う・・ブナの根元にも・・ 倒れた木にも・・

ところどころにカエデ

ブナやカエデの紅葉を楽しみつつ、七ツ池から20分弱で広い谷に出た。
カツラ谷の上流らしい。
広い流れの側で6,7人の方が昼食を摂っていた。

もう12時半を回っているけれど、お弁当は逆峠展望台まで我慢することにして、小休止。
時間さえあればスケッチをしたいような気持ちのいい場所だ。



カツラ谷

そこから開拓跡まで5分とかからなかった。
明治の頃、開拓しソバ、ヒエ、大根、馬鈴薯などを播いたが、大根と馬鈴薯だけしか生育せず、廃れてしまったと案内板に書かれている。

開拓跡 水と苔と林の西大台・・ほんまや・・

開拓跡からしばらく、ほぼ平坦な道。
高野谷を渡渉し、またすぐにワサビ谷を渡り、ブナの林の中を辿る。


落ち葉がうず高く積る晩秋や、雪に覆われる冬には迷ってしまいそうな林の中の平坦な道。


倒木で道を示している モデルがいたので撮影させてもらう

ワサビ谷から駐車場の分岐まで、一組のご夫婦に出会っただけで、西大台の核心部とでもいうべき深い森を独りしみじみ味わう。

駐車場への分岐(開拓分岐)が見えてくると、道を右に、小処温泉へ下る道をとる。
分岐の表示には展望台まで40分と書かれている。その横に誰かがマジックで(往復で)と書き加えていた。

駐車場との分岐・・右に 20分ほど登る

明るい林の中を20分弱で展望台に到着。
やはり、この間も誰にも出会わなかったが、展望台には5人ほど男性がいた。


展望台とはいうものの、視界が開けているのは東南の方角のみ。
木が切り払われ、東ノ川をはさんで、大蛇ーの眺めが素晴らしかった。

逆峠展望台

大蛇ー(だいじゃぐら)・蒸篭(せいろ)ーを見上げる

千石ー・・中ノ滝、西ノ滝方面・・・どれか視認できず

ここにもモデルがいた 豪華残り物焼肉ちょっぴり弁当

昼食中に賑やかな声がして、後から団体さんがやってきた。どうやら、七ツ池で昼食を摂っていた方たちみたいだ。
これから小処温泉まで下山されるとのことで、少しだけ休憩され慌しく去って行った。

もう2時前。小処温泉まではコースタイム3時間半。
温泉に着く頃には、もうかなり暗くなっていることだろう。



団体が去り、先着の男性たちも去り、独りになった。
スケッチのチャンス!スケッチブックも、絵の具もちゃんと持ってきている!
けれど・・・秋の夕暮れは早い。風も冷たくなってきた。
呑気にお絵描きしている間に後から黒い影がぬっ、と現われても難儀だ。

泣く泣く展望台を後にする。




駐車場分岐に戻る途中で、向こうから団体がやってきた。
歩き始めの時追い越した方たちらしく、「あら、早いわね〜!」と声をかけてこられた。

このツアー団体登山というヤツ。
賛否両論。非難を浴びることも多々あるけれど、何といってもお手軽。
時々、ぐらっとココロが傾きかける時がある。

近郊の山なら車を走らせ、独りでも行ける。でも、遠征するとなるとなかなか独りでは難しい。
思わず申し込みそうになって、思いとどまる。

他の方に迷惑をかけずに付いていけるかどうか、自信が持てない。
それに何より、行動の自由を束縛される息苦しさに耐えられるかどうか自信がない。

それでも、この冬遂に、地元の登山用品店主催のスノーシューツアーと、大手旅行会社の冬の上高地スノーシューツアーに参加してしまった。
結果的には、片やスノーシューの基本を習得出来たし、上高地ツアーでは思いがけずほとんど自由行動という嬉しい内容だったけれど・・。



横道にそれてしまった。
駐車場への分岐まで戻り、道を右にとる。復路はこれからずっと駐車場目指して登っていくことになる。

すぐに逆川に架かる鉄の支柱の吊橋を渡る。側にブナの大木。
すぐに、も一つ同じような吊橋を渡り、幅の広い道を登っていく。

時折、木々の合間から小処温泉への尾根が見える。


立派な吊橋 ナゴヤ谷が下に・・ 小処温泉方面

道はナゴヤ谷右岸の山腹を谷に沿って緩やかに登る。
ナゴヤ谷の支流中ノ谷の橋を渡り、尚も谷を遡る。



中ノ谷の橋 コミネカエデ・・午後の光の中で・・

ツアーとすれ違ってから、誰にも出会っていない。
中ノ谷の橋を渡ってすぐのところで、上から若い男女が下りてきた。2人ともスニーカーで荷物は持っていない。
でも、迷うことなくどんどん山道を下ってくる。
もう3時なのに、どこまで行くんだろう。・・と思ったけれど、何となく声を掛けそびれてしまった。

程なく見覚えのある斜面が現われ、七ツ池への道に合流した。



落ち葉の敷き詰められた橋 笹が現われるとあと一登り 大台教会「たたら亭」

駐車場に戻ってくると、車はもう半分ほどに減っていた。人影もまばらになっている。
少し風が出てきた。
日出ヶ岳の山頂付近はガスに包まれて見えなくなっていた。


駐車場 駐車場より日出ヶ岳山頂



ドライブウェーより西大台を見下ろす

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