ルネのきままなアトリエ
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画像多し!! 非常に重いです。すみません(^〜^;)



―3日目― 8月9日(水) 晴れ

コース 広域地図     コース地図
 6:50 唐松山荘
 7:35 丸山ケルン
 8:38〜9:28 八方池
10:11 八方池山荘




朝、4時半起床。雨は降っていない。
外を見ると、黒部峡谷を隔てて剣・立山が中腹辺りまで姿を現している。が、そこから上は厚い雲に覆われている。
唐松岳山頂付近も牛首の尾根もガスの中。
立山方面も、すぐにガスに包まれて見えなくなってしまった。

天気予報では、台風は予想進路を大きくそれ、東に向きを変えたらしい。
暴風雨の中の下山を覚悟していたけれど、かなり早く回復しそう。

実は、翌日は予備日にと、2人とも予定を空けてある。
「もう1日延ばして、五竜に登って、遠見尾根下山にせえへん?」と相方に持ちかけたが、即座に却下されてしまった。


唐松山荘玄関にて
小屋から見た牛首の尾根
6:50 ゆっくりと朝食をとり、小屋を後にする。
相変わらずガスが渦巻いているものの、何となく辺りは明るい。
五竜岳への縦走路、牛首の尾根も深いガスの中に、ぼうっと浮かび上がっている。

青空が見え始める・・・右上の茶色い部分が道 どんどん下っていく

八方尾根の南側をトラバースしながら下っていく夏道を下る。
歩き始めて5分もしないうちにガスがどんどん晴れていき、青空が覗く。
十数年前、3人の子どもを連れて唐松岳まで登った時、トラバース道の途中、雪渓がたくさん残っており通行止め。稜線を行く冬道を登ったことがある。子連れではこの方が数倍怖かった。
末子が4歳の時のこと。
今思うと、親の勝手でよく子どもをこんな所へ連れてきたものだと反省する。ま、子どもはそれなりに喜んでいた・・・と思いたい・・・が・・・。


斜面一面にに白い綿帽子のようなものが・・・。
一瞬、ワタスゲ?と思ったが、花の終わったチングルマだった。

霧の水滴が、小さな真珠のよう・・・ひと時の光景・・・


ガスはどんどん晴れていく。
真っ青な空が広がっていく。素晴らしいお天気。

振り返ると、ガスの途切れ目から五竜岳が姿を見せた。う〜ん、壮観だ!



ガスの上に五竜岳が姿を見せる

道は広くなだらかな尾根の上に出る。
ガスが晴れるにつれて、昨日歩いた白馬から不帰ノ嶮への稜線が姿を現す。
あんなに歩いたんだ・・・と思うと、感慨深いものがある。

不帰ノ嶮から白馬岳への稜線


丸山ケルンごしに白馬三山を見る 麓の白馬村が箱庭のよう
7:35 丸山ケルン着。
この辺りから、ちらほら下からの登山者に出会う。
まだそれほど暑くはないけれど、余りにも良い天気だと、登りは辛いだろうと同情してしまう。

またまた思い出話で恐縮だけれど、子どもと一緒に登った時はピーカン。
歩いても歩いても、唐松小屋に着かなかった。
「あとどれくらいで着くの?」
「もうちょっと・・・」
「あとどれくらい?」
「もうちょっと・・・」

こんなやり取りが延々と続いた。
その時は、空には一筋の雲さえなかったのに、小屋の手前で急にガスが湧き、パラパラときたかと思うと、次の瞬間にはバケツをひっくり返したかのような雨になっていた。
滑り込みセーフで小屋に。
一晩中暴風雨止まず。
窓に叩きつける雨音を聞きながら、翌日天候が回復しなければ、どうやって子どもを下山させようかと一晩中眠れなかった。(そんなら最初から連れてくるな・・・と言われるかもしれませんが・・・('〜')

幸い、翌日は嘘のようにカラッと晴れ上がった。
・・・遠い思い出・・・。


お花畑の斜面・・・ハクサンイチゲ・コイワカガミ

扇の雪渓 ハクサンシャジンの向こうに五竜岳
左に鹿島槍ヶ岳の北峰が少し覗く
7:57 扇の雪渓
いつもなら休憩する登山者で賑わっているのに、今日は誰もいない。
ここでも、子どもらはシリセードでよく遊んだな・・・。
鹿島槍ヶ岳の双耳峰がくっきり見えていた瞬間もあったのに、撮り損ねてしまった。


北信の山々と八方池
妙高山の更に右側に、戸隠連峰が見えるが、その尾根の端っこに三角錐のきれいな形の山が見える。(写真には写っていないのですが)

一夜山(いちやさん)だ!!

今年の5月、迷いながら登った山。
今まで、そこにあることすら知らなかった山。

一時間ちょっとで登れるはずが、道が分からず三度も登り返し、一日がかりで山頂に立った。

北アルプスの展望台としては超一級。

上の樺(かんば)を通り、下の樺と、ダケカンバの中を下りていく。
10月初めのこの辺りの紅葉は素晴らしい。

下から小学校低学年ぐらいの男の子とお父さんが登ってきた。手ぶら。八方池散策からもう少し足を延ばした様子。

しばらくして、幼稚園ぐらいの女の子とお母さんが「お兄ちゃんたち、どこまで行ったのかな・・・」と言いながら登ってきた。

もうここは高原散策の領域・・・。
下の樺(かんば)

う〜ん、よく歩いたもんだ・・・
・・・もう、二度と歩くことはないな・・・少なくとも、あそこは・・(^〜^;)

8:38 第3ケルンをパスし、八方池まで下りてくる。
まだ時間が早いせいか、軽装の若い女性が2人と、三脚を据えカメラを構えている男性が一人のみ。
ここには、それこそ何度も来ているけれど、今まで訪ねた中で一番静かな八方池。
そして、今までの中で一番素晴らしい池だった。


八方池越しに見る  画像にポインタを置いてください

池の畔で大休止。
湯を沸かしコーヒーを入れる。
素晴らしい景色を眺めながらのコーヒーは、格別な味わいだった。

絵葉書のような景色・・・白馬三山

コーヒーで乾杯!!
この画像、よくぞ相方が協力してくれたものだと思う。こんなことは滅多にない!
いつもは、
何でそんなことせなあかんねん!

やはり、心無き身にも感慨深いものがあったのか・・・

1時間近く池の側で休憩。
去りがたい思いで池を後にする。

下からは続々と登山者や観光客が登ってくる。
第2ケルンのトイレからは、観光客の少ない稜線の道を行く。下の道は人が多い上に木道。ワタスゲなどの湿原帯の植物を見ることが出来るけれど。

八方池山荘前で、お決まりのソフトクリームを食べ、リフトで下山。
さすがにこの頃には、下から湧いてきたガスで、山は見えなくなってきた。

去りがたい 雲が湧いてきた不帰ノ嶮 八方池山荘

シモツケソウの向こうに白馬三山・・・鏡池畔 リフトで下っていきます・・・やっぱり楽チンだわ・・

11時前、ゴンドラリフトの白馬駅に到着。
八方のバス停まで歩き、11時15分の猿倉行きバスで車を取りにいく相方を見送る。
12時前には、愛車に乗って相方が戻ってきた。

ダブル・・・なんと320円(コーン)
花彩(はないろ)のジェラート ガーリック(5月撮影)

まずは、みそら野の花彩にイタリアンジェラートを食べに行く。
(以前はイタリアーノという名前だったけれど、2年ほど前埼玉県に引っ越され閉店。この7月に戻ってこられた。美味しい、たっぷり、安い!! ホントに三拍子そろったお店です。)

温泉で汗を流し、一夜山に引き寄せられるように、戸隠に蕎麦を食べに行くことにする。(白馬の楽しみの一つイタリアンレストランガーリックは定休日←ここもお奨めです)

一夜山の登山口、鬼無里の財又を過ぎ、大望峠展望台から一夜山、戸隠連峰を眺め、戸隠中社前うずら屋へ。
が、ここも定休日だった。側の土産物屋のおばさんに「美味しいお店、教えてください」と、岩戸屋を教えてもらう。ここも美味しかった。


大望峠・・・あれが一夜山 戸隠、岩戸屋にて 鏡池畔より夕暮れの戸隠連峰



鏡池より、夕暮れの戸隠連峰から西岳への奇怪な山の連なりを眺め、戸隠を後にしたのは6時前だった。

高速を乗り継ぎ、自宅に帰り着いたのは夜中の2時を回っていた。

家に帰るなり、どっと疲れが押し寄せてきた・・・。

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