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奈良県吉野郡東吉野村:1323m
2007年1月15日(月)
晴れ 単独 |
▲明神平手前より西の眺め・・遠くに金剛山と葛城山 |
昨年2月、これ以上望めないほどの青空と、純白の雪原の明神平を体験した。
が、温度が高すぎて霧氷はなし。
今シーズンこそ・・と、機会を狙っていた。
予報では前日までの冬型の気圧配置が緩むものの、放射冷却で明け方かなり冷え込むという。
今日しかない!!
毎度のことながら「今日しなければならない」ことを明日に延ばし、何もかも放り出して東吉野村大又へと車を走らせた。 |
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コース |
広域地図 コース |
10:09 |
大又林道終点手前駐車場 |
11:01〜11:11 |
明神滝下 |
12:09 |
明神平東屋 |
12:32〜13:40 |
前山
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14:00 |
明神平東屋 |
15:07 |
林道終点手前駐車場
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実は昨日の日曜日に明神平に登る予定をしていたが、相方が風邪気味で中止。
昨日もそれほど天気は悪くなかったようだけれど、かなり寒く風も強かった様子。
大又の集落手前で、正面に真っ白な山の斜面が見える。
あ〜!!霧氷だ!!
登るまで融けずに待っていてくれるだろうか・・・?
時刻は既に10時。
先日の高見山では、今より更に1時間遅かったけれど、山頂付近が融けずに残っていた。
高見より100m弱標高が高いので、多分大丈夫だとは思うのだけれど・・。
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●出発(10:09)●
路面の凍結もなく、林道終点手前駐車場に到着。いつもはいっぱいの駐車場に停まっているのは1台のみ。
そそくさと身支度を整え出発。
林道終点に、更に車が2台停まっていた。
この後また登山者がやってくるとも思えないし、今日はこの4組だけかもしれない。
道はすぐに薄っすらと雪化粧。 |
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大又より真っ白な国見山(右)・・多分 |
終点駐車場・・2台のみ |
薄っすらと雪化粧 |
林道終点より山道に入る。
すぐに谷を渡渉。ツララが見事だ。
明け方はかなり凍っていただろうと思う。
渡渉を4度繰り返し、次第に高度を稼いでいく。 |
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慎重に渡渉・・ところどころ凍っている |
見事な・・ |
自然のなせる業・・ |
●明神滝下(11:01〜11:11)●
明神滝下まで来ると、上の斜面にびっしりと霧氷が着いている。
滝の左右が半分ほど凍っている。薄いブルーが神秘的だ。 |
明神滝・・薄いブルーアイス |
薊岳への稜線の北斜面にも・・ |
高度が上がるにつれて、踏み固められた道の雪がつるつる滑る。
それでも何とかアイゼンを着けずに上まで行けるかな・・と思ったけれど、滝の上のベンチで装着することにした。
橋の倒壊現場のすぐ先で、下山の単独男性に出会う。
聞くと、明け方から登られていたそうだ。
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微風が吹くと、霧氷がサラサラ音を立てて枝先から降ってくる。
光が当たって、キラキラと輝く。
雪面には、降り積もった霧氷が美しい模様を作り出している。
青空に純白の花が咲く |
ススキが見えてきた・・あと一息・・ |
ススキの穂にも霧氷の花が咲く
・・・!!!
明神平のすぐ手前、西に展望が開け、霧氷の彼方に金剛山と葛城山が薄っすら連なっているのが見えた。
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遠くに金剛山と葛城山
●明神平(1323m) 12:09●
登り始めて丁度2時間、明神平到着。
積雪は思ったほどない。ところどころ、茶色い枯れ草が顔を出している。
東屋にもあしび山荘の方にも人影は全く見えない。
水無山の斜面の霧氷は、まだしっかり融けずに残っていた。 |
あしび山荘と水無山 |
明神岩に向かって斜面を登りかけると、上から話し声が聞こえてきて、3人の登山者が斜面を下ってきた。
すれ違って間もなく明神岩を過ぎたところで、今度は前を単独男性が三ツ塚分岐の方に歩いていくのが見えた。
今日の登山者はこれだけか・・。 |
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三ツ塚分岐に向かって |
振り返ると霧氷の向こうに水無山 |
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今日は、前山の斜面でスケッチをしようと用意をしてきた。
三ツ塚の分岐をパスし、明神岩の先から右手に踏み跡のない雪原に足を踏み入れる。
積雪は15センチくらいか。昨年のように、つぼ足になるほどでもない。
さくさくと雪を踏みしめ、前山へと進んでいく。
・・爽快感・・。
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私の前に道はない・・ |
私の後ろに道は出来る・・ |
●前山(12:32)●
前山の斜面からは、想像していた通りの雄大な眺めが広がっていた。
すり鉢上の斜面の向こうの木立の上に明神岳。
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三峰山から修験業山、そして栗の木岳、局ガ岳へと連なる稜線。
三峰山と水無山の斜面の重なる辺りのちょっと上に、雲とも山とも見分けがつかない白いものが見えた。
昨年「おっさんの山登り」の単独行さんたちが明神平に来られたとき、確か富士山や御岳山、乗鞍が見えたとか読んだ気がする。
もしや・・・??
目を凝らして彼方を見続けたけれど、それとは分からなかった。
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明神平の東屋の方から、時おり風に乗って話声が聞こえてくる。
あしび山荘の陰で先程の3人組が食事をされているのが見えた。
人気の無い斜面。
一人で独占するのは勿体ないぐらいの素晴らしい眺め・・。
さてと・・・昼ご飯にするか・・。
今日は、超お奨めメニュー!!
鍋焼きうどん(海老天と7種の具入り)!!(コープの優れもの冷凍食品)
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はまる美味しさです!!(^-^)v) |
静かです・・ |
スケッチでもするかとぼんやり佇んでいると、いきなり背後に人の気配。
先程三ツ塚分岐で見かけた単独の方だった。
明神岳に登ってから、こちらに回ってこられたらしい。
聞くと、私が横に停めた車の主だった。
何と、登山靴を忘れてきたとかで、カジュアルな革靴で歩いていた。
忘れたと気付いた時、一瞬迷ったらしいが・・。
ひとしきり立ち話をして、先に下りていかれた。
また静寂が訪れる。
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明神平(東屋)方面の眺め・・中央に小さくあしび山荘が見える
南に少し斜面を下ると、木々の切れ間からに池小屋山が見えた。
右には大峰の大普賢岳の鋸歯状の尾根が見える。その左に見えるのは仏生ヶ岳方面?弥山、八経ヶ岳は大普賢と重なって見えない・・・か??(ご存知の方、教えてください・・)
※後日、某氏の山行報告を拝見すると、仏生ヶ岳・孔雀岳とのことでした
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池小屋山方面 |
大峰方面 |
気がつくと、到着してから1時間以上過ぎていた。
午後のけだるい光が、斜面を照らし出している。
いつまでもここに佇んでいたい気もするけれど、そうもしていられない。
下から聞こえていた声もいつの間にか、聞こえなくなっている。
今日の最終下山者は私みたい。
気をつけて下りよう・・。
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●下山開始(13:40)●
前山から明神岩の下に向かって斜面を下る。
前山を振り返りつつ・・。 |
午後の光の中の前山・・
北斜面の木々は、まだ霧氷がびっしりと付いている。
今日このまま融けることなく、夕暮れと共にまた霧氷が付いていくのだろうか・・。
それぞれの木に霧氷の付き方に特徴があって面白い。
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いつまでも眺めていたい・・
水無山南斜面はかなり融けている様子
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正面に水無山とその向こうの国見山を見ながら、東屋に向かって下りていく。
水無山の斜面の霧氷は、登りに見た時よりかなり融けているようだった。 |
あしび山荘の側の3人ももう下山したようで、東屋付近もひっそりと静まり返っている。
丁度2時。
もう少しこの眺めを愉しんでいたい気持ちはあるが、人っ子一人いない雪野原はやはり寂しい。
後ろ髪引かれつつ明神平を後にする。 |
三ツ塚分岐への北斜面の霧氷 |
西斜面の霧氷も道の雪もかなり融けていた。
わずか2時間前に通ったばかりなのに、日が当たると融けるのは早い。
3時過ぎ、車に戻ってくる。
先に下山したとばかり思っていた隣の車がまだ残っている。国見山にでも足を延ばしたのかもしれない。
日の当たらない暗い谷筋には、既に夕闇が忍び寄っているようだった。
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大又集落より国見山を振り返る
先週の高見山に続いて、またしても素晴らしい霧氷を見ることができました。
一人で眺めるにはもったいないくらいの美しい眺め・・。
もう今シーズンはこれで満足・・・。
・・・かというと、さにあらず。
登れば登るほど次なる山への想いは募るのです(;´_`)。
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●2006年1月29日 明神平記録●
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2007年1月15日(月) 明神平 奈良県東吉野村
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