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2007年10月30日(火) 
晴れのち曇り
Tさん・私


▲不動滝上部



台高山脈北部明神岳から東に派生する尾根のピーク檜塚奥峰(標高1420メートル)。三重県の最高峰だ。

そこから南を見ると、すぐ向こうに笹原に覆われた緩やかな尾根が横たわっているのが見下ろせる。
一日中のんびりと昼寝でもしていたいような気持ちの良さそうな斜面。
ヒキウス平だ。

ネットで調べると、誰が名づけたのか知らないけれど、檜塚劇場などとも呼ばれているらしい。
山頂からは、助走すれば一っ跳びでそこに着地できそうにも思える。
・・んなわけないけど・・(⌒〜⌒;)

地図にはルートの記載はないけれど、尾根筋を行けば辿り着ける。
・・が、下から登りたかった・・。
険しい谷を遡り、道なき道を這い上がり、辿り着いた山の上に夢のような景色が広がっていた・・というそんな感じを味わってみたい・・。

▲檜塚奥峰よりヒキウス平を望む

ヌタハラ谷からヒキウス平へ。
私には無縁のルートだと思っていた。
長年沢登りをやってこられたTさんと巡り会うことがなかったら、無縁のままで終わっていただろうと思う。

Tさんからヌタハラ谷の様子などお聞きするうちに、遡行は無理でもそのルートを歩いてみたいという想いが徐々に膨らんでいった。

Tさんにお願いすると、「沢装備なしで行けるかどうか・・・」と少し躊躇されたが、登山靴で登られているレポなども調べて下さり、「行ってみましょうか」ということに。

私が沢装備を持っていないので、スリングやザイルなど確保する道具もしっかり準備してくださった。
さて、ヒキウス平へ辿り着くことができるでしょうか・・。

・・・って、タイトル見れば分かるけど・・(⌒〜⌒;)


コース 広域地図      コース地図
 9:06 ヌタハラ谷林道駐車地(770m付近)
10:15〜10:25 不動滝
10:35〜10:55 不動滝上
12:00〜12:15 2段40m滝(?)上の草地
12:30 二股
13:10〜13:40 檜塚奥峰
14:00 檜塚
14:33 1214m地点
15:35 林道檜塚登山口(822m地点北)
15:45 駐車地
map


青田の発電所からTさんの四駆に乗せていただき、ヌタハラ谷林道へ。
林道は、私の車ではとても入れないくらい大小の落石が散乱していた。
通行車両も少ないのか、石が皆尖がっている。
822m地点の手前の分岐に駐車。(すぐ先に夫婦滝が見える広場がある)

落石散乱ヌタハラ林道 ヌタハラ谷入渓地点・・らしい 822m地点の手前に駐車(770m付近)

●ヌタハラ林道駐車地出発 (770m付近) (9:06)●

Tさんから危険箇所での確保に使う、カラビナの付いた腰ベルトを受け取る。
身支度を整え植林帯の斜面に取り付く。

斜面をしばらく登ると右からの杣道に辿り着く。左にだらだらと斜面を進む。
登山道のテープも見られる。

樹間より夫婦滝 すぐ上に杣道・・左に 自然林に変わるが、
すぐに植林帯に戻る

道の分岐。右にテープ。
が、すぐ先でテープが分からなくなる。
結局左の道が本来のルートで、崩壊のために上を巻くようになっていたみたい。

崩壊場所。
かなりの急斜面だが、慎重に通過。



1000m付近。
植林帯から自然林に変わる。
紅葉は今始まったばかり。





●不動滝 (10:15〜10:25)●

小休止も入れながら、登山口から1時間ほどで正面の樹間より白い滝が見えてきた。
不動滝だった。



頭に思い描いていたよりずっと大きな滝だった。
2段に分かれており、下はナメになっている。
上は落差35メートル。下は13メートルらしい。

落ち口の横にひときわ鮮やかに色づいた木。

滝下まで降りれるようだけれど、先は長いので急斜面を途中まで下り滝を見に行く。

落ち口から流れ出た水が、途中の岩盤に当り砕け散る。
そこから白いレースのカーテンのように広がり、さらに下の岩に当り黒い岩肌を流れ落ちる。
白く流れ下る水しぶきは、いつまで眺めていても飽きない。

これを見ることができただけでももう満足。



・・が、問題はそこから先だった。
ここまでは、問題なく何だかあっけなく着いた・・という感じだったけれど、そう簡単にいくはずがなかった。




急斜面のザレにわずかについている細い足場を慎重に登り滝の上に。



●不動滝上 (10:35〜10:55)●

滝の上は穏やかな谷だった。少し先で小休止。

下流を振り返る 色づき始めた木々

問題はここから。
私が沢装備を持っていないので、迂闊に沢を遡ることはできない。
Tさんがおっしゃるには、谷を遡上するより斜面を巻くほうが難しいことも多々あるという。

おっしゃる通りだった。
左岸の岩屑と落ち葉のしまりのない斜面を、木の根や幹につかまりながらひたすら這い上がる。
一足ごとに岩屑とともにザザザー・・と斜面をずり落ちそうになる。

それにしても古いテープの一本も付いていない。
そんなにも人が入っていないのだろうか・・。

Tさんはこまめにコンパスと高度計、地図で位置確認。手帳にメモされる。
私も必死で高度計とコンパスを片手に地図とにらめっこ。
・・が、この高度計が、いまいち当てにならないんだな・・(×_×;)

11:07   右から沢 11:25   右から大きな沢 
滝上から10分ほどで右から小さい谷
(檜塚に突き上げている谷のようだ)
そのまま本谷の左岸斜面を登る。
更に15分ほどで右から大きな谷。
(檜塚と奥峰のコルに突きあがっている谷のようだ)
渡渉し、尚も本流の左岸斜面を行く。

斜面はますます険しくなる。 斜面を見上げると鮮やかに色づいた木々・・


▲樹間から折り重なった滝が見えてくる

樹間から僅かに、本流正面にいくつかの連続した滝が見えてくる。

岩屑と落ち葉の積った斜面はますます傾斜を増す。
これと思って掴んだ木の枝が、枯れ枝でポキンと折れてしまったり、慎重に置いたはずの足場が、ザザザー・・・と音を立てて崩れ落ちたり、一瞬の間も気が抜けない。

▲スリングで助けてもらった斜面(振り返り撮影)獣道に出る

一箇所、手がかりになる木もなく足場も不安定。
Tさんが手早くスリングを木の幹に引っ掛けてくださった。
それを掴み這い上がると、獣道らしき踏み跡に出た。

▲11:51 2段40メートルの滝?
木立でよく見えないけれど、折り重なった滝の一番上はかなり落差がある。

(遡行図で確かめると、2段40mの滝だろうか?
それ以外にそれらしき大きな滝が見当たらないのだけれど・・)

▲岩盤を横切り滝の上に
滝の右斜面、岩盤を清水が流れ落ちている箇所を横切らないと滝の上には行けない。
岩が濡れているのでスリップが怖い。

Tさんに確保をお願いして、腰ベルトを着ける。
準備してくださっている間に、よく見れば確保なしでも大丈夫と判断。
慎重に足を運び、滝の上に登りついた。



●2段40メートルの滝(?)上の草地 (12:00〜12:15)●

滝の上は姫笹に覆われた広場。
小休止。
昼ご飯にしましょうか・・とおっしゃるTさんに、もう少し先で・・とお願いした。

まだ先のことがよく分からないので気は抜けないし・・。
もう引き返すことはできないし・・。

周りは手付かずの自然林。
空全体に雲が広がり始めてきた。

登っている時はTシャツだけで汗が滴り落ちていたけれど、休憩するとたちまち体が冷えてくる。



そこから先は、ほっと一息つけるかと思ったけれど、なかなかそんなわけにはいかなかった。
やはり斜面を這いながら進む・・(×_×;)。

正面に岩頭(ー)が見えてくる。
▲12:30  正面に岩頭
●二股出合(12:30)●
見下ろすと、谷が大きく二股に分かれている。

地図で確かめると、奥峰の南にーの印。
おそらく奥峰の南の二股だろう。


時間は12時半。
今からヒキウス平への取り付きを探すには、ちょっと時間が苦しい。
下山のことを考えると、もうタイムリミットだろう。

ここまででもう十分満足・・ε- (´ー`*) フッ。
Tさんは、奥峰の南斜面1300mより上ならどこを歩いてもぐるっと巻いて平へ辿り着けると言ってくださったけれど・・。

▲12:30  二股出合を見下ろす

左上すぐ向こうにヒキウス平の斜面が覗いている。
また出直してきますね・・。

斜面を奥峰に・・。

途中から振り返ると・・すぐそこにヒキウス平。 ヌタハラ谷を見下ろす
あの谷間を辿ってきたと思うと感慨深い



●檜塚奥峰 昼食 (13:10〜13:40)●


山頂より檜塚

奥峰山頂付近の紅葉はもう終盤。
1300メートル付近がピークでしょうか。

いつかそちらに参ります。
もう少しお待ちください・・( '∇^*)~☆



雲行きが怪しくなってきて、
今にも降り出しそうな気配がしてきた。
山頂を辞す。

下山は檜塚を経て1214地点からヌタハラ谷林道へ下る予定。

北斜面・・ワサビ谷左股と両股尾根を見下ろす。
一週間前、歩いたコース。

マナコ谷登山路を見下ろす・・ここも気持ちの良い道


南斜面 檜塚からは更に西に尾根を行く。




ブナ林が広がる気持ちの良い尾根。

快適な道。
昨年、木屋谷林道が通行止めになっていた時、
三重県側からの登山路として整備し直されたらしい。

●1214メートル地点 (14:33)●
ここから南東の支尾根を下る。

しばらく、だだっ広い尾根で木も密生しており、
テープがないと迷いそうな地形。
Tさんは何度も歩いていらっしゃるので
よくご存知。


ここから下は地図で見るよりずっと急な痩せ尾根だった。
激下り。
左手の谷の険しいこと!

稜線の道は気持ちいいけれど、
登路としては使いたくないな・・。

休憩も交えながら、ゆっくり下り・・



●林道檜塚登山口 (822m地点の北) (15:35)●

やっと林道に到着! 登山届投函箱があった



●駐車地(15:45)●


すぐ先の広場に夫婦滝を見に行く。
う〜ん、あれのまだずっと上の谷筋を歩いていたのか・・。




ヒキウス平には辿り着けなかったけれど、目いっぱい山を堪能させてもらった一日だった。
面白かった〜・・・。
・・って、きっと歩いている時は、必死の形相だったと思うのですが・・(^〜^;)

Tさんのお陰で実現した山行。
Tさんがいらっしゃらなかったら、夢のまた夢で終わっていた。
心から感謝m(_ _)m





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