ルネのきままなアトリエ
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三重県松阪市・木梶山:標高1230.2m
2007年4月15日(日) 
曇り時々晴れ
単独


▲大滝
一週間前の木梶山山行で知り合いになったTさんから聞いた木梶川上流の地蔵谷。
美しい谷だという。

一週間の間に想いは募り(・・というほどの時間でもありませんが・・汗)、早速出かけてみた。

自然林に囲まれた穏やかな谷。
地図を片手に現在位置を確かめながら、何度も渡渉を繰り返し清流を遡る。

芽吹きにはもう少しかかりそうだけど、また来よう。
当分、嵌りそうです(^〜^;)

▲アブラチャン

先週Tさんからお聞きしたルートは、三俣から中央の谷の右手の尾根に取り付き、伊勢辻山とハンシ山の間の稜線に出るというもの。
その後メールを頂き、左俣も登れることを知った。

今日は左俣を詰め、赤ゾレ山と伊勢辻山の鞍部に登るつもり。
コース 広域地図     コースマップ
 8:43 鳴滝手前広場
 9:02 地蔵谷出合
 9:53 大滝
10:01〜10:11 三俣(左俣へ)
11:06 台高縦走路
11:45〜12:03 馬駈ヶ場西鞍部
12:20 木屋谷
12:43 馬駈ヶ場西鞍部
13:27 木梶山
14:15 駐車地


春の山は花盛り
先週に続き2度目の木梶川林道。
もう、勝手知ったるもの。(2度目で?・・)
今日は愛車のポルシェで行く。(※ポルシェ・・愛称)

高見トンネル東口の休憩所から林道に。
一つ目の分岐を

二つ目も
、木梶三滝方面へ。

三滝の駐車場も過ぎ、えっちらおっちら未舗装林道へ。
パンクでもしたらどうしょう・・と、ちらっと不安もよぎるが、ま、そんな不幸はよもや自分には降りかからないと、心のどこかで固く信じている自分がいる。

(・・で、災難が降りかかってから、無鉄砲な自分の行動を後悔するのだ・・)

対岸の山の斜面のそこかしこにタムシバだろうか、白い花が満開だ。
道沿いにアカヤシオも一本咲いている。
走ること10分ちょっと。
先週よりかなり短時間で鳴滝手前駐車場に到着。(やっぱりポルシェのパワーは違う!!)
先着の車が1台。

すぐ後から1台やってくるが、迷うことなく通り過ぎていった。橋まで行かれるみたい。
更にもう1台やってくる。
男性が窓から身を乗り出し、「車、ここに停めたらいいんですか?」
も少し先まで行けるけれど、ここに停めた方が無難です、とお応えする。
もう、勝手知ったるものだ。だって、2度目ですから・・(^〜^;)。

この車の男性2人とは、辿ったルートは違うものの、台高縦走路でばったり出くわし、下山途中からご一緒することになる)



●鳴滝手前駐車地出発(8:43)●

身支度をし、出発。
樹間より左下に鳴滝を見、橋を渡り倒木を乗り越え、地蔵谷出合へ。


駐車地(振り返ったところ)


鳴滝

●地蔵谷出合(9:02)●

地蔵谷入口の滝
入口の滝は左の斜面から巻いた。
急勾配の斜面を這いつくばりながら登る。

すぐ上でTさんから聞いていた右岸の斜面をトラバースする道に出た。
少し先の崩落地点から谷に下りる。
谷は急速に浅く広くなり、穏やかな様相を見せる。

それから後は、渡渉しやすいところを選びながら右に左に流れを渡る。

谷に下りる


しばらく谷の右は植林帯。左斜面は自然林。
このところの少雨で水量は少ないのかもしれない。大小の岩に張り付いた苔は乾燥していた。
けれど、それだけに歩きやすい。

しっとりと水分を含んだ苔は美しいだろうけれど、滑るだろうな・・。


右に左に小さな沢が枝分かれしている。
地図で現在位置をしっかりチェックしながら、足元に気をつけながらゆっくり進む。

久しぶりに真剣に地図とにらめっこ。
地図に鉛筆でメモする。(帰宅後見ると、判読不能(>_<;)



●左から大きな沢(9:30)●


沢の合流点・・右の本流へ


30分弱で左手から大きな沢が流れ込む。
谷の入口から500メートルも進んでいない。
右の本流を進む。



森の精・・かも・・



小鳥のさえずりと、谷の水音以外、物音は聞こえてこない。
ザックにつけた熊よけの鈴音も、流れの音にかき消されてしまう。
思い出したように鈴を強く振ってみる。

次第に両側とも自然林の斜面になる。


斜面には枯れ葉がうず高く・・ 大きな岩がごろごろ

土や落ち葉の上に、昨日か今日のらしき足跡が時おり現われる。
谷を渡渉すると見失ってしまうけれど、またいつの間にか現われる。
先着の車の方のものだろうか・・。(結果的には違いました。下山に地蔵谷を利用されたようです)

この後も右や左から支沢が流れ込むが、本流を遡る。

●大滝(9:53)●

大滝・・みたい・・ここにも森の精・・ええ加減にせい・・(^〜^;)

入口から50分ほどで正面に落差2メートルほどの小さな滝が見えてきた。
どうやらこれが大滝らしい。

滝を過ぎ5分も行かないうちに右から沢が合流し、正面の沢も大きく二つに分かれている地点。
あ、ここがどうやら三俣のようだ。
ネットでは十字峡という名前を目にしたけれど、ここのことかな?

●三俣(10:01〜10:11)●

三俣・・手前が左俣  

この辺りが丁度中間地点ぐらいか。
ここから左俣に入る。



左俣と本流挟まれた斜面・・・何と気持ちの良さそうな所か・・




枝先を彩る春の色


ふと辺りを見回すと、左の3メートル程上の台地にアブラチャンが何本も生え、黄色い小さな花をびっしり枝先につけていた。

左俣を少し登ったところで初めてザックを下ろす。
静かな谷だ。鳥のさえずりも聞こえてこない。
沢を流れる水音だけ。
・・ちょっと心細い・・(>_<;)




左俣を遡る


両側の斜面には落ち葉がうず高く降り積もっている。

左俣に入ると、急に流れは小さくなった。
谷は次第に傾斜を増してくる。
右への二つ目の支沢が分岐する辺りからバイケイソウが姿を見せ始める。
鮮やかな緑が美しい。

落差5メートルぐらい・・左から巻く

左の沢を見上げる 苔むした倒木なども増えてくる

すぐ先、左に少し大きめの谷が分かれる。尚も右の本流を行く。

三俣・・・バイケイソウの間を行く 苔むした岩がごろごろ

100メートルほど先、また三俣に分かれている。
地図を見ると、中央の沢が鞍部に突き上げている様子。バイケイソウの間を通り中央の沢を尚も登る。

流れは細く小さくなり、苔むした大きな岩の間を縫って流れ下っている。朽ちかけた倒木なども谷を覆うようになる。
見上げると稜線がすぐそこに見えている。

源頭部に近づいた辺りから、右の斜面に取り付きジグザグに登った。枯れ葉の積もった急勾配。

高見山 稜線に出る

振り返れば木の間越しに高見山。
目の前にミズナラ(?)の巨木が見えてきて、そこが赤ゾレ山と伊勢辻山の鞍部、台高縦走路だった。

着いた。


●台高縦走路(11:06)●



さて、こらからどうするか・・。
先週赤ゾレ山で出会ったご夫婦から、鳴滝駐車地から一登りで台高縦走路に出る道があることを聞いた。
南タワ付近に出て行くらしい。

出来ればば、伊勢辻、ハンシ山を回り、その道を下山したい・・・けれど・・・下り口が見つかるかどうか・・・。

突っ立ったまま地図とにらめっこしていると、伊勢辻の方からから単独女性がやってきた。
歩き始めて初めて見る登山者。懐かしい・・。
聞くと、高見大峠から歩いて来たとのこと。
で、早速その付近に下り口らしきテープなど見かけなかったか聞いてみたが、分からなかった。

う〜ん、どうしよう・・・。
もう少し先まで歩いてから大峠に戻るという女性と別れ、赤ゾレ池辺りまで行ってみることにする。
池なら交通の要衝(!)だし、誰か知った人に出会えるかも・・・。


ふと右手下の斜面を見ると、男性二人。
朝出発の時、鳴滝の駐車地に後からやってきた方じゃないか。

聞くと、駐車地から台高縦走路への道を登ったけれど、ルートが不明瞭。急斜面の激登で稜線に出たらしい。

よし、このルートは次回の宿題としよう。
1週間前の赤ゾレ山北東尾根を下ってもいいけれど、まだ11時過ぎ。余りにもあっけない。
よし、木梶山を回って帰ろう。
木屋谷への下り口も確かめたいし・・。


赤ゾレ山南斜面を行く・・左:国見山 中央:前山 薊岳・・遠くに薄っすら大峰

赤ゾレ池 振り返れば伊勢辻山と赤ゾレ山



縦走路東斜面


東斜面の自然林が余りにも美しく、馬駈ヶ辻の手前で左の林の中に入る。
程なく馬駈ヶ辻東鞍部を通過し東へ。
馬駈ヶ場手前の馬酔木や松が自然の庭園をなしているところで昼食にする。

●馬駈ヶ場西鞍部手前(11:45〜12:03)●

美しい国見山東斜面・・クリックで大

前の前に広がる国見山の東斜面のブナ。
地図を見ると、東側は木屋谷まで緩やかな等高線が続く。
・・課題はいっぱい・・やな・・。

鍋焼きうどんの準備をしてきたけれど、面倒臭くなってパンと果物だけで済ませ、木屋谷に下ってみることにする。

木梶山から周回してきた6人グループとすれ違う。(後でこの方たちにちょっとお世話になるのだけれど・・・この時は知る由もない)

●木屋谷(12:20)●
木屋谷

地蔵谷より一回り大きく、明るい谷だった。これも宿題・・。
100メートルほど谷を下り、尾根に登り返す。

●馬駈ヶ場西鞍部(12:43)●

馬駈ヶ場で、昼食休憩されていた先ほどの男性二人に再会。
木梶山に向けて尾根を辿る。

4年越しの想いが実現し、やっと1週間前に登った木梶山。
1週間後の今、逆ルートを辿っている・・(^▽^;)>゛




●木梶山(13:27)●
木梶山山頂

緩やかな尾根を辿り・・ シャクナゲのトンネルをくぐり・・

●駐車地(14:15)●
お二人の後をひたひた歩き、駐車地に戻ってきました。
馬駈ヶ場ですれ違ったグループも赤ゾレ北東尾根から下山したところ。

も一度縦走路へのルートを探しに行くというお二人に別れを告げ、帰路に着いたのでした。





すぐ近くにある台高山脈。
足跡を記したのは、そのほんの僅かな一部分・・。
少し分け入ればまったく未知の世界・・・。
面白いな・・。


以前のレポにも書いたけれど・・・

もう少し強靭な膝があれば・・。
それに、体力。それと、お金。それと、時間。それと、快く送り出してくれる理解ある家族。それと運転手と荷物持ち。・・・そうだ、新車でなくてもいいから(謙虚さが光る!)四駆車が要るな。
それだけさえ揃えば何とかなると思うのだけれど・・・。



ところで、駐車地で着替えをしているグループの方に
「お先に!」と軽く声をかけ、エンジン音も軽やかに駐車地を後に。
う〜、爽やか〜〜!!

途中でバックミラーに後から車。
うぬ!ポルシェだからといって負けてはならぬ。アクセル全開。小石を跳ね飛ばしながら・・・。

そのうち後ろの車、パッシングを始める。

ん?
・・・どしたん・・・?

停車し、振り向く。
「靴、忘れてませんか〜?」
車から降りてきた方の手には・・見覚えのあるくたびれたスニーカー・・。

車に乗る時、脱ぎっぱなしにしたのだった。
大急ぎで追いかけて下さったらしい。
・・ありがとございました・・(^〜^;)

恥ずかし・・(×_×;)




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