ルネのきままなアトリエ
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こんな膝ではもう訪れることもないと諦めていた。
30年ぶりに西南稜を辿りました。
滋賀県・標高1214.4m
2007年4月20日(金) 
晴れ時々曇り
単独


▲山頂南より南の眺め・・右、西南稜

比良は我が家からだと中途半端に遠い。
奈良市内まで1時間弱。そこから宇治の平等院の側を通り山科から湖西道路へ。
朝の通勤ラッシュも重なり、登山口の坊村まで3時間もかかってしまった。

危うく坊村のバス停を通り過ぎそうになり急停車。
明王院の参道の角に綺麗なトイレ。通りかかった地元のおじさんに駐車場の場所を聞く。
安曇川の橋を渡ると、無料の駐車場があると教えてくださった。
コース 広域地図     コース地図 
10:00 葛川少年自然の家駐車場
10:10 明王院登山口
11:11〜11:21 846ピーク
12:09 御殿山
12:55〜13:55 武奈ヶ岳 山頂
16:10 駐車地


●葛川少年自然の家駐車場出発(10:00)●


駐車場

西南稜を見上げる・・春の山・・

明王院の橋を渡る

坊村から武奈ヶ岳へは昔、何度も歩いたコース。が、目の前に広がる景色に、まったく記憶がない。
きっと昔も明王院を通ったはずなのに、一片の記憶も残っていなかった。

明王院の橋の手前、地主神社の鳥居の前にも登山者のものだろうか車が数台停まっていた。ただし、ここは参拝者用のものらしいけれど・・。

橋を渡り「御殿山コース」の案内標識に従って山道に入る。

●明王院 御殿場コース登山口(10:10)●


杉の美林をジグザグに登る

隣の尾根のタムシバの白い花が満開だ


30分ほどで、次第に自然林が増えてくる


この辺り芽吹き始まっている


振り返れば
北山峰床山、八丁平付近が目の高さに・・


846ピーク付近ののフラットな自然林




●846ピーク(11:11〜11:21)●


846ピークの手前、自然林のちょっとキツイ登り。
道にアブラチャンの黄色い花が落ちている。見上げれば枝先に盛りを過ぎた黄色い花。

846ピーク付近は大木の林立するフラットな広場。小休止。


斜面をトラバースし涸れ谷へ 涸れ谷を登る

少し先、そのまま尾根を辿る冬道と、右手斜面をトラバースして涸れ谷を登る道に分かれる。右へ進む。
気持ちの良い道。
途中、下山の単独男性にすれ違う。初めて出会う登山者。
聞くと、8時前に登山口を出発されたとのこと。山頂はかなりの風が吹いており、寒くて早々に引き上げたとおっしゃっていた。

タムシバ ○○○○スミレ?
チゴユリ・・花はまだ ミヤマカタバミは最盛期

涸れ谷から右手の支尾根に登り、潅木の中だらだらと登る。
程なく、左からの冬道と合流し、更に10分ほどで御殿山に到着。

西南稜が姿を見せた。
緩い傾斜の自然林をだらだらと・・



●御殿山(12:09)●

緩やかにうねりながら山頂へとせりあがっていく西南稜。
山頂から右にブナに覆われたコヤマノ岳が連なっている。
胸のすくような眺め・・。
見える範囲内で人影はない。


御殿山から一下りでワサビ峠だった。右に中峠への道が分かれている。
御殿山から西南稜

●ワサビ峠(12:13)●



ワサビ峠から中峠への道・・。
6月頃のこと。
草いきれのするブッシュの中を、石の入った重いキスリングを担ぎ、あえぎながら峠近くまで登った時、ひょいと体を持ち上げた拍子に、懐かしい香りが鼻を突いた。傍らに山椒の小木。

他のことは何も覚えていないのに、むっとする草いきれと、山椒の香り、青々としたしなやかな新芽。数十年経た今でもなぜか鮮やかに蘇る。
あの時の山椒の木、どうなっているだろうか・・。
これもいつか確かめたいと思っている。
(・・だからって、どうってことないことなんですが・・。)




ワサビ峠からも緩慢な登りが続く。


西南稜とコヤマノ岳


足元に目をやると、そこかしこにショウジョウバカマの可愛らしい花。
下草の奥に鮮やかなピンクが見えたと思ったら、イワナシ(ツツジ科)の小さい花。

下草の陰にかくれんぼ・・イワナシ ショウジョウバカマ

雄大な展望を楽しみながら山頂への道を辿る。
上からもう一人単独男性。


山頂までは後一登り・・爽快な西南稜・・



そこが山頂・・人がいない・・



●山頂(12:55〜13:55)●

手前で一人すれ違い、山頂には男性が一人食事をされていた。
時おり陽はさすけれど空全体に薄雲が広がり、結構強い風が吹いている。
すぐにヤッケを着込む。

残念ながら遠いところの山は霞んで見えない。
琵琶湖も、安曇川を隔ててすぐ側の北山もぼんやり霞んでいる・・。


山頂

南の眺め  (クリックで大)

東の眺め・・リトル比良から釈迦ヶ岳(クリックで大)

北の眺め・・遠く霞んで蛇谷ヶ峰

北西の眺め・・手前右:白倉岳? 後中央:三国岳?

ゆっくり食事をしている間に3,4人登山者がやってきたけれど、すぐに下山してしまい独りきりになってしまった。
・・それにしても平日とはいえ予想以上の人の少なさ・・。



丁度3年前のロープウェイ廃止の2日前、リフトとロープウェイを使って武奈に登った。あの時は平日にもかかわらずすごい人だった。八雲ヶ原から登山者がそれこそ数珠繋ぎだった。

ロープウェイを利用したのは、それが始めてだったけれど、この機会を逃したらもうこの先一生、武奈に登ることはできないだろうと思った。

膝の状態はその時と大して変わらないようにも思うけれど、大して不安を感じることもなくこうやって西南稜を辿っている自分がいる。



お弁当を食べている間に・・ 誰もいなくなり・・一人撮影のオバと・・ お地蔵様



山頂で1時間があっという間に過ぎてしまった。もう登山者もやってこないみたい・・。そろそろ下山しますか・・。


西南稜を見下ろす


もう少し時間が早ければ、コヤマノ岳から小川新道を奥ノ深谷に下りたかったけれど、それはまた次回の楽しみにしておこう。
大人しく西南稜を戻る。

(※後日ある方から、小川新道はかなり荒れているとの情報を頂きました)


いつまでも眺めていたい・・



振り返りつつ西南稜を下る


口ノ深谷源流付近・・芽吹きの頃はさぞや・・


心地よい涸れ沢の道・・・・・・ ミヤマカタバミ
庭のカタバミは目の仇だけれど・・(^〜^;)
馬酔木

846ピークの自然林では、膝の疲れを癒しながらのんびりと遊びました。



846ピーク付近の自然林


森の精・・と言うより・・深山の山姥・・
かなり遊んでみました・・(^▽^;)>゛
・・え?3枚もいらん・・って?(>_<;)



下りでしみじみ思う・・
結構な急坂だったんですね〜



明王院の庭 比良山荘

●駐車地(16:10)●




蓮華畑の向こうに権現山




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