ルネのきままなアトリエ
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三重県松阪市・木梶山:1230.2m 
2007年4月8日(日) 
曇り時々晴れ
メンバー:夫婦で


▲木梶山への尾根道
山歩きを再開した4年前、とある方の掲示板で初めて目にした木梶山。
登山者も少なく、したがって熊の出没の危険性も高く単独では止めた方が無難と言われた。
以来、頭の隅にいつもちらちらしていた木梶山。

4年越しの想いが実を結んだ山行。

あいにく霞んでいて遠望は叶わなかったけれど、伸びやかな尾根を行く周回コース。
良い山の一日だった・・。


最近ネットでこの山の名前をよく目にするようになった。
北の木梶川林道からのコース。
3週間前に明神平から伊勢辻山への縦走の時、木梶山から馬駈ヶ場にかけての大らかな尾根を目にし、その想いは募るばかり。

問題は未舗装の林道をどこまで登れるか。
が、どうやらそれほど問題はなさそうなのでとりあえず行ってみることに。
コース 広域地図    コース詳細地図 
 9:17 木梶林道途中広場(駐車)
 9:30〜9:40
 9:53 木梶山登山口
10:35〜10:50 木梶山
11:32〜12:42 馬駈ヶ場西
11:53 馬駈ヶ辻
12:08〜13:05 赤ゾレ山(昼食)
13:48〜13:53 廃屋
14:12 駐車地


一つ目の案内板を左


二つ目の案内板・・祠の側に水場もあり

高見トンネルを抜けすぐ右手の休憩所の横から、高見峠への道に入る。
国道の下をくぐり、先の分岐を
左へ

5,6分走ると木梶三滝の案内板のある分岐。
ここも左。右は高見峠への道。




500メートルほど走ると、ここにも三滝の案内板のある駐車場。
道を挟んで鳥居と小さな祠。


問題はここから。
この先すぐに未舗装になるらしい。
車の腹を擦らずに行けるか・・。

ちなみに、ここに車を停め歩くと、登山口まで50分ほどかかるらしい。
「私を登山に連れてって」のスロー・トレックさん情報)



車止めゲートを通過。
ここまで所々、小さな石が落ちているけれど、さして問題はない。
次第に道は細くなる。
頭大の落石もあり。

人一倍慎重な相方は、歩くようなスピードでのろのろと進んでいく。

これやったら歩いた方が早いやん・・とは、間違っても言ってはいけない(^〜^;)
鳴滝手前の広場に到着。

・・が、実を言えばここがそれと分からず、通り過ぎてしまったのだ。
路面にタイヤ跡はあるものの、急に苔が多くなる。

樹間から左に滝が見え、尚もそろそろ進む。
ん?おかしい・・やっぱ、さっきの所やったん違う?


遂に私が車を降り、偵察に行くことに。
4,5分走ると(!)、前方に橋。
道はここから右岸に。
・・やっぱ、さっきの所でした(>_<;)
見えた滝が鳴滝だった。
最近人気の木梶山。
昨日の雨で山行きをとどまった人たちが、この時間帯だったら当然入っていると思っていた。
それに広場、もう少し広いような気がしていた。


●鳴滝手前広場出発(9:17)●

もたもたしてだいぶ時間をロスしたけれど、何はともあれ身支度を整え出発。
その間も誰もやってこなかった。

橋の手前で後ろからエンジン音。バイクが1台やってきて、橋の袂の広場に停まった。四駆だったらここまでは入れそう。

バイクの方は大阪から来られたTさんとおっしゃる方。主に沢登りをされているらしい。今日は木原谷から赤ゾレに登られるとのこと。

Tさんから10分余り、いろんなコースの情報を頂く。

橋を越えると、急に谷が浅くなった。
橋のすぐ先、林道を倒木が覆う。

鳴滝 橋を渡り右岸へ 倒木を乗り越え・・



気持ちのいい谷に沿って進む

倒木から7,8分で地蔵谷出合。
Tさんから聞いた地蔵谷ルート、是非登ってみたいと思う。

そこから300メートルほどで対岸の林の中に廃屋が見えた。
あ、ここに下ってくるんや・・。渡渉地点の見当をつけておく。

すぐ先が木梶山の登山口だった。
地蔵谷出合・・ちょっと谷を覗く
対岸の廃屋(ここに下りてくる予定)

●木梶山登山口(9:53)●



登山口から木梶山の北西尾根に登る。
尾根の取り付きは植林帯のジグザグ登り。昨日の雨でかなり滑る。

すぐに尾根に出、背の高いシャクナゲの中を進む。花の頃は見事だろうな。

植林帯の中をジグザグに登る
シャクナゲがしばらく続く

右に台高縦走路
尾根を10分も辿れば、周囲は自然林に変わる。
右手に木立の間から台高の稜線が見えている。

道ははっきりしているし、うるさいほどたくさんのテープがついている。
山頂へは緩急をつけ気持ちの良い道が続く。
葉が茂ってしまうと面白みは半減だろうけれど・・。

途中右手(西)に木立の途切れた所から展望が広がる。

気持ちの良い尾根歩き





●木梶山山頂(10:35〜10:50)●

登山口から40分余りで木梶山山頂に着いた。
ネットで見慣れた山名板。真新しい三角点。
木立の中で、展望はない。
左には梅尾への道。

3週間前に国見山への稜線でお会いした方から梅尾の名前を聞いた時には、
「・・どこ、それ・・?」と思ったけれど、3週間たった今では耳になじんでしまった(;^_^A



4年越しの想い、ここに結実!


こんな三角点のどこがええのか・・


山頂で15分ばかり休憩。馬駈ヶ場への道を辿る。
すぐに樹木が途切れ、見晴らしの良いススキの斜面が広がる。

は〜ん、ここが3週間前に国見山から馬駈ヶ辻への縦走路から見えていたところやねんな・・・。
あれ以来、木梶山への想いが一気に高まった。


山頂を後にし馬駈ヶ場へ 中央左:赤ゾレ山   右端:伊勢辻山


ススキの斜面をゆく


好展望の尾根歩き


中央:馬駈ヶ場      右手後に台高縦走路が見えている



やや、巨大イグアナ出現か?!


山頂から30分ほどで、馬駈ヶ場手前のピークに着いた。
ここを左に行ってしまう人も多いらしい。



西に90度曲がる



実のところ、少しでも登りを避けようとこの手前から右手植林帯との境界をトラバースし、ピークを通らず馬駈ヶ場近くまで行った。
・・が、迷うってどんな所か確かめたくて、わざわざ走って後戻りをし、偵察に行ったのだった。

いつもながらベンキョウ熱心や・・。
この熱心さの十分の一でいいから、家事に情熱を注いで欲しいものだ(^〜^;)




自然林の大らかな山稜


●馬駈ヶ場(11:26)●

馬駈ヶ場に佇む



1316.0地点に、馬駈ヶ場の標識があったけれど、昭文社の山と高原地図によると、馬駈ヶ場というのは馬駈ヶ辻から東に派生したなだらかな尾根の「付近一帯を総称」するらしい。

確かに、台高縦走路から見下ろしたこの尾根は、いかにも馬がたてがみをなびかせて疾走しそうな雰囲気があった。

けど、実際歩いてみると、木が邪魔をして馬は走りにくいに違いない。


馬駈ヶ場の西に日本庭園のような所があった。
余りにもお腹が空いてきたので、休憩。おにぎりを食べる。

●休憩(11:32〜11:42)●
後は檜塚奥峰 国見山


左:檜塚  中央:檜塚奥峰


おにぎりをぱくつきながら、のんびりと檜塚の写真を撮ったりしている間に、後から話し声が聞こえてきた。
私たちの後ろから誰か歩いてきてるらしい。

追い越されるのも何だかなぁ・・・。
口をもぐもぐさせながら、素早く出発。


自然の庭園を行く




後からの声に追われるように、美しい自然林を一登りで馬駈ヶ辻だった。
ここ、3週間前は標識が雪に埋もれていて、通り過ぎてから気がついた。
正面に薊岳が姿を見せる。

●馬駈ヶ辻 (11:53)●



ここから右に台高縦走路を北に辿る。
すぐに、前方に赤ゾレ山と伊勢辻山が見えてくる。

赤ゾレ池もすぐだ。

赤ゾレ池 見事な馬酔木の大木・・・満開だ・・
3週間前は凍っていた。
え〜!
何だか一回り小さくなったような気がする・・

池から赤ゾレ山に直登。


●赤ゾレ山 (12:00〜13:05)●

赤ゾレ山山頂から南の眺め



伊勢辻山は指呼の距離



高見山は・・遠いな・・


山頂で食事の準備をしていると、伊勢辻側からひょいとご夫婦が登ってこられた。
私たちの後を歩いていた声の主だった。

何やかや言葉を交わしていると、3週間前、私が伊勢辻に登った前日に、同じく伊勢辻に登られたらしい。
今日は私たちと同じで初めての木梶山。下りも北東尾根を下るとのこと。

のんびり食事をしている間に、一足先にご夫婦が下っていかれた。
その後も山頂には誰もやってこなかった。
台高縦走路を辿る人影も見えない。

やっぱりこの時期、皆さん花のある山へ行かれるのかな・・?
静かな山・・。


いつもながらの豪華メニュー いつまでも食べ続ける・・ 当然眠くなる・・



●下山開始(13:05)●

山頂の落葉松林の真ん中を通り、北東尾根を下る。
下り口にテープ。踏み跡もしっかりしている。

・・が、先に下ったご夫婦の踏み跡を辿り山頂から200メートルほど下ったところで、右手の支尾根に下りて行きそうになってしまった。
落葉松林にテープ
すぐに尾根芯に戻る。・・が、あのご夫婦の足跡がない。
右手の木原谷に下りて行かれたのかも・・。


下から声が聞こえてこないか耳を澄ます。
もしそうだとしても、朝出会ったTさんの話では、木原谷はそれほど大変な谷でもなさそうだけど・・。

時々立ち止まり、耳を澄ませながら自然林の尾根をぐんぐん下る。

20分程で1176メートル地点。


1176メートル地点

腰掛ほどの大きさのサルノコシカケ

すぐに尾根の右手は植林帯、左斜面は自然林。その境界線上をぐんぐん下る。
途中何度もご夫婦の足跡を探すが、やはりなかった。



更に少し下ると・・あ、ここだ!
左手のフラットな斜面。スロトレさんのレポで、印象的だった場所・・。




フラットな広場を過ぎしばらく下ると、下から水音が聞こえてきた。
木梶谷はすぐ下だった。

朝見た廃屋の屋根を見下ろしながら、最後の下りが粘土状の土の上に枯葉が積り、滑る滑る・・・。
谷に向かって激下り・・100m弱
あっという間に、廃屋の横に下りてしまった。
山頂から40分余り。あっけないくらいの下り・・。
廃屋の真横に下りる
廃屋のすぐ下を渡渉。
沢で靴の汚れを洗い落とす。

橋まで戻ると、Tさんのバイクはまだ停まっていた。
廃屋の下を渡渉

駐車地に戻ると、果たしてご夫婦の車が残っていた。
やっぱり木原谷に下られたんだ・・・。
大丈夫だとは思うけれど、気になる。





帰り支度をしながらしばらくぶらぶらするが、戻ってきそうになかった。
で、メッセージを残すことに。
運転席側のワイパーがええやろか・・などと言いながら挟もうとしていると、向こうから人の気配がして先ほどのご夫婦が戻ってこられた。



話を聞くと、やはり木原谷に下りられたらしい。
引き返そうと思われたらしいけれど、谷を登ってくる人が見えたので(Tさんのようだ)、そのまま下りたとのこと。
一応テープなどもあったらしいが、丸太を渡ったり滝を巻いたり・・。
靴がびっしょり濡れてしまったとおっしゃっていた。

・・それにしては、戻ってこられるのは早かった!



Tさんにお会いしていろいろなルートをお聞きしたお陰で、未知のルートへの関心が一気に高まった。
本格的な沢登りは無理としても、これからの若葉の季節、小鳥のさえずりに耳を傾けながら、美しい流れを遡るなんて・・いいだろうな・・。

・・などと既に心は若葉の清流に。
今日も家事はそっちのけで、パソコンに向かいせっせと情報を漁る母さんなのでした(⌒〜⌒;)





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