ルネのきままなアトリエ
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画像奮発!! 非常に重いです。すみません(^〜^;)

コース 広域地図      コース地図
 5:37 白馬山荘出発
 6:52 杓子岳・白馬鑓ヶ岳鞍部
 7:31〜 7:41 白馬鑓ヶ岳山頂
 7:58 鑓温泉分岐
 8:30〜 8:45 天狗小屋
 9:07 天狗の頭
 9:30〜 9:42 天狗の大下り手前
10:17〜10:25 キレット最下部
10:51 一峰ノ頭
11:06〜11:15 一峰と二峰鞍部
11:55〜12:20 二峰北峰
13:18〜13:25 唐松岳山頂
13:40 唐松山荘


不帰ノ嶮(かえらずのけん)・・・天狗の大下り手前より
遥か下にキレット最下部が見えている

やっぱり不帰ノ嶮はすごい・・・。
昔、ここを通って爺ヶ岳まで縦走したけれど、不帰ノ嶮の記憶はほとんどない。
写真を探してみたけれど、それらしき写真一枚のみ。


男性3人が動きそうにないので、先に出発。

・・・って、いきなりの鎖場だった・・・。
まだ心の準備をしていなかった・・・(^〜^;)
最初の岩場を通過して、慌ててストックをサイドポケットにしまう。

大下り上部の鎖場


ガレの下り
天狗の大下りの途中から、急速に黒部側からガスが湧いてきた。
キレットも不帰ノ嶮もガスに包まれて見えなくなってしまった。

ガレと鎖場が順番に現われる

ガスに巻かれたキレット


下るにつれて、キレットの底が近づいてくる。
急に湧いてきたガスに見え隠れしている。

相方は、後を顧みることもなくどんどん下っていく。


10:17 下ること35分でキレット最下部に着く。
小休止して足を休める。

キレット最下部・・・右手に二峰が聳える




キレットより一峰を見る

キレット底より、後から下りてきた先ほどの男性3人が先行する。
登っていく3人のルートを確かめて、後に続く。
岩に付けられたペンキマークを頼りに三点確保で着実に登る。

鎖場を登り終えると、稜線をだらだらと歩き、一峰の頭に辿り着く。

中央に見えるのが一峰の頭   右手に二峰の北峰と南峰

一峰の頭

二峰との鞍部に向けて下っていく

目の前のガスが、一瞬途切れて二峰北峰の斜面が姿を見せる。
不帰ノ嶮の核心部。この北峰の登りが一番キツイ。

鞍部を隔てて見る北峰の登りは、どこに道があるのかと首を傾げるぐらい険しく、せり上がっている。


一峰の下りから二峰北峰の稜線をを見る・・・鞍部に先行の3人の姿が見えている


一峰と二峰鞍部
すぐにガスに包まれ見えなくなってしまう



鞍部より北峰の登りを見上げる

先行の3人が小さく見える
ルートを確認して気合を入れて取り付く

ペンキマーク、鎖を頼りに慎重に登る

ひとしきり鎖場を登ると、2メートルほどのアングルの橋を渡り、信州側に回りこむ。橋と言っても、鉄梯子を横に渡してあるだけ・・・(×_×;)
怖い・・・と思うと渡れない。
相方はどんどん先に登ってしまい、影も形も見えない。
これじゃ、完全に単独行と同じだ・・・。

信州側の斜面に回りこむ

二峰登りの途中で振り返る
先ほどの、信州側をへずっている道が見える

鎖場に咲くウスユキソウ

11:55 二峰北峰の頭に登りつく。
緊張していたのでそんなに時間が経ったように思わなかったけれど、鞍部から40分の登りだった。途中登山者には誰も出会わず。一番の難所を無事通過し、やっと一息つく。

登山者の多い時には岩場で渋滞して、かなり時間を食うこともあるらしいけれど、誰にも出会わないというのもかなり寂しいものがある。

北峰の頭では、先行の3人男性と一緒に昼食。少し言葉を交わす。


二峰北峰より南峰を見る

相変わらずガスは晴れそうにない。
雷三日の言葉があるように、雷雨は2、3日続くらしいから、余りのんびりともしていられない。先を急ぐ。

3人組に続いて出発。

二峰南峰へはいったん下ってだらだらと登り返す。
途中、唐松方面からの単独男性に出会い、「キレットまで後、どれぐらいかかりますか?」と聞かれた。
これからあの北峰を下るのかと思うと、同情を禁じえなかった。下る方が数倍難しいと思う。ご無事で!

三峰は気付かないうちに通り越し、北峰から1時間弱で唐松岳山頂に到着。
男性が一人、三脚で記念写真を撮っているだけ。静かな山頂だった。




唐松岳(2696m)
唐松岳山頂

ガスに包まれ、展望は全くない。

来し方を振り返り、しみじみと感慨にふけりたいところだけれど、これ以上望むのは欲張りというもの。

雨にも降られず、ここまで歩き通せただけで十分だ。



小屋の手前 コマクサの保護地・・・すぐそこの小屋もガスの中

山頂から15分ほどで、唐松岳頂上山荘に着いた。

部屋は、二段になった下段。敷布団の上に枕が9個ほど並べられていて、これだけ詰め込まれるのかと、一瞬ぎょっとしたが、結局、4人だけで、ゆったりと過ごすことができた。
途中抜きつ抜かれつの男性3人組は私たちの上段だった。



唐松小屋玄関

玄関上の懐かしの鐘

部屋に荷物を置き、外に出ると強風のため鐘は下ろされていた。


不帰キレットルートガイド  クリックで大


唐松小屋に泊まるのは5度目か。

一番最初は大学2回生の秋で、これはまたいろんな思い出がぎっしり詰まっているのだけれど、当時の面影は今はない。
子どもが小さい頃(今から13,4年前)数年ぶりに来た時には、見違えるほど立派になっていて、トイレも簡易水洗に変わっていて驚いた。

私たちの後からも何組か、不帰ノ嶮からやってきたみたいだけれど、今日縦走してきた人はかなり少なかったみたい。

夕食の時、天狗小屋近くで追い越した熟年男性の二人連れと隣り合った。私たちより1時間遅れで到着されたらしい。
栂池から入山し、この後更に、五竜岳、鹿島槍ヶ岳と縦走するとおっしゃっていた。
「時間だけはたっぷりありますから」と笑っていたが、日頃から鍛えていらっしゃるのだろうか、年齢の割にはかなり立派な体格をされていた。

時間はたっぷりあっても、体力とお金に余裕がなければなかなか山歩きを続けることは難しいだろう。ましてやアルプスなどは。
願わくば、これから先も細々とでも山歩きを続けることが出来れば・・と思う。

いつの間にか、外は雨に変わっていた。
台風7号が紀伊半島沖を北上中とのこと。明日の予報は

う〜ん、雨風の中の下山となるかもしれない。
ま、それも仕方ないか。

それにしても今日はよく歩けたものだと感心する。
相方も、昨日の今頃はどうなることかと心配したけれど、さすが男性。私とは底力が違うとつくづく思った。

雨音を聞きながらいろんな思いが交錯し、なかなか眠れない夜だった。

●3日目に(長々と)続く● 



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