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           深雪の明神平U  桧塚奥峰途中敗退(判官平まで)



▲三ツ塚分岐付近

●行き先:明神平から判官平まで                
●山行日:2013年2月23日(日)   曇り時々雪  oyajiさんと
●コース:大又林道よりピストン(帰路 前山北尾根下山)
     








8:15 林道終点P
10:25〜10:50 あしび山荘
11:20 三ツ塚分岐
12:35 判官平
13:55 三ツ塚分岐
14:35 九十九折れ上部
15:45 林道終点P



▲林道終点
oyajiさんの運転テクと四駆の威力でやっと到着。





歩きにくい林道崩壊地点も雪がたっぷり積もり
大した段差がなくなり、いつもよりずっと歩きやすかった。

最初の渡渉地点で大変なミスをしてしまう。
雪がたっぷり積もっていると思い、その中に勢いよく足を下した途端、
雪の中に隠れていた石に足を取られて転び、左足首を捻ってしまった。
余りの痛さに声も出なかった。

あ〜・・今日は、これで終わりか・・・

と思ったのだけれど、不思議なことに、その痛みも2,3分ですっと引いてしまった。
違和感はあるものの、特にどうと言うこともないのでそのまま一日雪の中を歩き回る。
これが後々、ずっと尾を引くとはこの時思いもしなかった。
・・・
登るにしたがって雪はどんどん深くなる。
滝の下でアイゼン装着。
明神滝も雪の中に埋もれて細い流れが覗いているだけだった。

午後になるほど晴れていくとの予報に、どんよりと垂れ込めた雲がさあ〜っと流れて青空が覗く
そんな一瞬を期待していたのだけれど・・・。






霧氷の上にまた雪が付き、重く垂れさがる枝。




水場を過ぎ、西からの冷たい風に身をさらし登りついた明神平はやはり強い風が吹き付けていた。
積雪は4、50センチはあっただろうか?
吹き溜まりでは太腿まで埋まってしまった。
風を避けてあしび山荘の横で小休止、スノーシューに付け替える。


すぐ後ろから到着の男女、どこかで見たことがあると思ったら、二か月前クリスマスイブの日、吹雪の明神平に前後して登っていた二人だった。
女性は雪の山は初めて言っていたけれど、そうは思えないくらい健脚で驚いたのだけれど。


結局、その二人と前後しながらノートレースの奥峰へ深雪の中を進むが、明神岳の西尾根に下り過ぎ軌道修正。
その後は地図とテープを慎重に見ながら判官平のプレートのあるところまで進む。
が、遂に諦め、少し戻った風のない所で昼食後引き返した。
先ほどの二人もしばらくして引き返してきた。

三ツ塚からは前山北尾根に向かい、前山の斜面をトラバースするが、スノーシューでも2,30センチ沈む。
ガスが濃くなり、視界ゼロ。
自分を取り巻く影のない、ただただ真っ白な空間。
雪の中に潜り込みながら多分、前だと思う方向に足を動かすのだけれど、そのうち、奇妙な感覚に包まれる。
どちらが上か下か分からなくなるのだ。
まるで自分が、宙に浮いているようなそんな感じ。
思わず下を向き、自分の足がそこにあることを確認し、そこが下だと知る。
そんなことを幾度も繰り返しながら、やっと樹のあるところまで辿り着きほっとする。

前山北尾根は三度ほど下ったことがあり間違いないとは思うものの、正直少々不安だった。
明神平からのルートに降り立ったところで、例の二人にまた出会う。


結局、この日青空は一瞬たりとも覗くことはなかった。




登りで痛めた足首。
一日雪の中を歩き回り、すっかり忘れていたけれど、榛原駅でoyajiさんに下してもらい、駅の階段を下りようとして痛みが襲ってくる。
手すりにすがらないと下りれなかった。
家に帰ると腫れはじめていた。

翌日診てもらうと、足首の靭帯を痛めたらしい。
足首を動かすと痛みはあるものの、動かさなければほとんど痛みもなく、ギブスをするほどでもないだろうとのことで、包帯でぐるぐる固定。
一週間ほどは左足を庇いながら大人しくしていた。

痛みもほとんどなくなったので、二週間後山歩き再開。
ただし、左足を庇いながら・・。

それが、後々尾を引くことになろうとは思いもせず。
結局、足を庇いながら山を歩いたことで体のバランスが崩れたのだろうか、反対の右足全体の筋のツッパリ感
と痛みに半年も苦しめられる。
その痛みがまた左へと移行。そして、また右の痛み、張り感・・と、1年半を経た今も故障を引きずっている状態なのだ。


一瞬の油断が、こんなに自分を苦しめることになろうとは・・。
またある意味、忘れられない山の一日となった。

(2014年6月29日 加筆)





















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