ルネのきままなアトリエ
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奈良県吉野郡東吉野村
  薊岳:1406m   明神平:1323m

 2007年2月12日(月) 
晴れ
 夫婦で


▲前山斜面より明神平を見下ろす


3連休の最終日の明神平、最高のお天気に恵まれた。青空と霧氷を眺めつつ、薊岳まで足を延ばす。

運動不足の膝にはちょっとオーバーワークになってしまったけれど、冬の山の美しさを堪能した一日。
コース 広域地図  コース
 8:10 大又林道終点手前駐車場
 9:05〜 9:11 明神滝上
 9:55 明神平東屋
10:25〜10:43 前山
11:55〜13:00 薊岳(昼食)
14:11〜14:35 明神平東屋
16:01 駐車地


「明日、明神平に行ってもええでぇ」前夜、珍しく相方が声をかけてきた。
「え〜〜、無理せんでもええで〜〜。
たまの休みやから、家でのんびりした方がええんとちゃう〜〜(* ̄∀ ̄)ノ"?」

・・とか何とか言いながら、心の中ではピース!!(^^)v

実はこの時点で、今日は私一人でも明神平や!!と密かに決めていた。
が、相方を家に残して一人出かけるのも気がひける。(事実、家に残して私一人で山行きなど皆無です。私が山に行く時は、相方はせっせと仕事・・汗・・)

おまけに、凍結怖いから車貸してぇ、なんて言われへん・・どないしたもんやろ・・・と、うつうつしていた矢先だったのだ。

「・・けど、まあ、あんたが行きたいんやったら付きおうてもええけどぉ・・・」

ま、こんなわけで、相方には恩を売っておいて明神平決定!!(*^-'*)v



明神平、前日と前々日、「おっさんの山登り」の単独行さん主催の一泊山行で皆さんが登っている。
「コトコト山歩」のコトAさんが
「luneさんも一緒に・・枯れ木も山の賑わい・・・(言うとらん!)」と誘ってくださったけれど、二日目は仕事。
そんなら一日目だけでも・・と、5時半に目覚ましをセット。・・が、しとしと降る雨にへなへなと意気消沈してしまったのでした。

・・今頃みんな、ええモン食べてんねやろな・・・などと、悶々とした二日間・・。(それかい・・!)





今日はまだ少ない


林道終点付近・・斜面に少し雪


明神滝

朝6時半自宅出発。
東吉野に入っても雪は全くなし。
が、大又の集落に入ると、正面に青空に輝く真っ白な稜線が見えた!
当然予想はしていたけれど、やっぱり嬉しい!!

今日は、コトさん御夫婦と「papamamaほーむ」のおやじさんも登られるとか。
コトさんは昨日下山されたばかり。おやじさんも一日目、吹雪の中登られている。
みなさん、よ〜やるわ・・。




林道終点手前駐車場には5台ほど停まっている。
今なら先の林道終点もきっと空いているに違いないけど、潔くここで諦める。

コトさんやおやじさんの車がないか、きょろきょろするがそれらしき車は停まっていなかった。

身支度している間に、後から来た車が「上はもういっぱいですか?」と聞いてきた。
見てません・・。



●出発(8:10)●

林道終点には先程上っていった車一台のみ。
男性と女性の3人組が身支度していた。

林道終点付近から次第に斜面に白い雪が・・。
しかし、気温はそれほど低くないのか谷の渡渉地点でも氷が見られなかった。


一ヶ月前は薄いブルーに半分凍っていた明神滝も、今日は氷も見えず静かに流れ落ちている。
周囲の木々や草も真っ白だけれど、霧氷ではなく雪が張り付いているのだった。

●明神滝上(9:05〜9:11)●

1時間弱で明神滝上のベンチ。小休止。水分、エネルギー補給。汗が滴り落ちる。

この辺りから次第に霧氷が姿を見せ始めた。

滝上で小休止  薊岳稜線北斜面も霧氷で輝いている


斜面を大きくジグザグに折り返す道に。
朝日に輝く水無山の斜面が、霧氷の梢の隙間から覗いている。


向こうの山の斜面に光が当たり・・・

美しい・・


まだ光の差し込まない林・・



光がさあっと射しこむと・・サラサラと霧氷が降ってくる・・

あ、何の足跡やろ・・ 薊岳への稜線も真っ白 ススキが見えてきた・・あと一息や・・



しばし見とれる・・ いつもは見える金剛葛城は霞んでる



明神平手前は霧氷のトンネルだった


西から吹き上げた風で出来た海老の尻尾
10センチ近くもある




●明神平(1323m) 9:55●
明神平は思ったほど雪は積っていなかった。
昨日かなり吹雪いていたらしいので、もしかしたら使えるかも・・と淡い期待を抱きつつスノーシューを担いできたのに・・。


水無山も明神岩方面も美しく霧氷。
後ろから登山口から一緒の3人の声が聞こえてくるけれど、人気はない。
・・やっぱりコトさんたち、まだ登ってえへんねわ・・。

あしび山荘と水無山


とりあえず明神岩に向かう


前山も無人みたい・・

無用の長物となったスノーシューを担いだまま明神岩に向かって斜面を登る。
出番がないと分かると、急に重くなった・・。

どこかの木の陰にでもそっとデポしておく、って手もあるけど・・。







明神岩の手前で右に、前山に向かって斜面を登る。

後ろの3人は水無山への斜面を登っている。

今日は頑張って朝早く出発したので、檜塚奥峰か薊岳に足を延ばしたい。
スノーシューが使えるぐらいの積雪があれば、檜塚奥峰に向かって林の中を突っ切れるんやけどな・・。



●前山(10:25〜10:43)●


は〜・・・。
前山の斜面からは期待通り雄大な景色が広がっていた。
もう、思い残すことはございません、今は。(・・いつも言っている台詞・・(;´_`))


クリックで大

「あれ。」相方が斜面を見下ろしながら指差す。
見ると、鹿だった。
二頭の鹿が三ツ塚の辺りのブナ林から走り出てきて、明神岩に向かって斜面を突っ切っている。しばらく立ち止まって、木立に入って見えなくなってしまった。





ちょっとはしゃいでみたりする・・
ちょっと遊んでみたりする・・

・・コトさんもおやじさんも来えへんなあ・・。
ほんじゃあ、ちょっと薊岳にでも行ってこよか・・。

鞍部まで勢いつけて下りよか・・と、ここでアイゼンを着ける。・・が、それもすぐにはずすことになるのだけれど・・。




しばらく、とっとこ下りるが、雪の下の木の根や石が邪魔で、二重山稜の辺りでアイゼンをはずす。



二重山稜・・・珍しい地形だそうだ
北アの蝶ヶ岳のはスケールが大きい


歩くほどにバラバラと降ってくる霧氷。
南斜面はみるみるうちに融けていく。
木の間越しに遠く大峰。今日は南の方がすっきりと晴れ渡っているみたい。

見上げれば美しい梢・・・・ ばらばら降り積もった海老の尻尾 対照的な南斜面とと北斜面



木の間より薊岳・・まだあんなに高い・・

大峰と木立の向こうに薊岳を見ながらだらだらと稜線を辿る。
薊岳はなかなか近づいてくれない。

薊岳の隣には、ドーム状の木ノ実ヤ塚。あちらも霧氷で白い。

相変わらずバラバラと海老の尻尾が降り注ぐ。
単独の男性とすれ違う。
明神平からピストンらしいけれど、山頂には誰もいなかったらしい。

稜線は西から南に大きくカーブして薊岳にせりあがっていく。

右の西斜面は、北西の風がまともに吹き付けるのか、まだ凛とした空気の中に霧氷がびっしりと張り付いていた。

凍てついたままの西斜面


ブナの巨木が林立する北向きの斜面を一登り。
枝の末梢まで純白の霧氷の花が咲き、溜息が出るほど美しい林・・。



この辺が一番雪が多かった



美しい・・


向こうの空が開けて、痩せ尾根を辿ると山頂。



●薊岳山頂(11:55〜13:00)●

風もなく春のような陽射しが降り注ぐ山頂からは、素晴らしい眺めが広がっていた。
残念ながら、西は少し霞んでおり、晴れていればきれいに見える金剛山や葛城山もそれとは分からなかったけれど。


薊岳山頂より大峰


山頂より南の眺め  (クリックで大)

北の眺め  (クリックで大)


ひとしきり展望を楽しみ、昼食にする。
今日は海老天・餅入り煮込みうどん。美味い!!

麦谷林道から登ってきている人がいるのか、先程から木ノ実ヤ塚の方から声が聞こえている。
ほぼ食べ終わる頃になって、下からひょいと若い女性2人と男性の3人組がやってきた。
一人の女の子は何と、スノボーを担いでいる。どこで使うんやろ・・。
・・っちゅう私らも、無用のスノーシューをここまで担いできた・・(;´_`)

麦谷林道の登山口までスタッドレスの二駆で登れたとのこと。

しばらくして、今度は笹野神社からご夫婦が登ってこられ、山頂は一気に賑やかに。

鍋いっぱいがすっきりお腹に・・恐ろしい 一応記念撮影



●下山開始(13:00)●

他の方に別れを告げ明神平に引き返す。

ほんの少しの間に、道の雪はかなり融けてしまい、草の斜面が見えているところもかなりある。
途中、単独男性二人とすれ違う。

前山の登り返しになると足がくたびれてきた。
あえぎつつ登りながら、耳を澄ます。
コトさんたち、いてるやろか・・。

コトさんには前々日
「明神平でのばったり遭遇を期待してて・・」なんて言っておきながら、挫折してしまった・・。今日こそびっくりさせてやりたい。

・・どんな登場の仕方したろかな・・。
ふふ・・楽しみ楽しみ・・。

・・が、前山の斜面にはだ〜れもいなかった・・。
あしび山荘を見下ろすと、何人か人影は見えるけれど・・。



雪が融けてる・・



東屋に向かって斜面を下りる


東屋に下りてくると、単独の男性が二人休憩しているだけだった。
今日は久しぶりにしっかり歩き、かなり膝が疲れている。
東屋でしっかり休憩し、休み休み明神谷を下ったのでした。


は〜、くたびれた〜〜・・(;´_`)。



見れば見るほど立派な小屋!


大又集落より国見山を振り返る



帰ってから分かったことですが、コトさんたちとはほんの10分ほどのすれ違いでした。
「ばったり遭遇」は不発に終わったけれど、今回も素晴らしい霧氷。
山の神様に感謝感謝の一日でした。

・・しかし、もうちょっと膝、鍛えなあかんな〜・・・(;´_`)。


●2007年1月15日 明神平記録●





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2007年1月15日(月) 明神平 奈良県東吉野村