ルネのきままなアトリエ
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〜緑滴るダイナミックコースを回る〜
  ―その1―
大普賢岳:奈良県天川村・標高1780m
2007年5月26日(土) 晴れ  夫婦で

▲国見岳手前より大普賢岳を望む(左から二つ目)
前々から歩いてみたかった大普賢から七曜岳の周回コース。結構ハードらしい。
膝のことを考えて今まで我慢してきた。

今年こそは・・と思いつつ、もう6月になろうとしている。
独りで行くのはちょっと避けたほうが良さそうだし・・。

丁度相方が土日と2日続けて休みになった。

「ちょっとキツイけど、明日ゆっくり寝てたらええやん」
・・と、余り気の進まぬ相方を説き伏せて、念願の周回決行。


実は、リンクをしていただいている「papamamaホーム」のおやじさんが、今日大普賢から行者還岳を縦走する。
参加したかったけれど、夕方から所用あり、遅くても3時過ぎには下山したい。
車をデポするとなったら、そんなに早く登山口を出発できないだろうし・・と、泣く泣く参加を諦めた。

おやじさん初め、参加される皆さん方も、きっと泣いて
残念がってくれているに違いない。

おやじさんたちと七曜岳までは同じコースを辿ることになる。

自宅5時出発の予定が15分遅れで出発。
快調に飛ばし、6時30分に和佐又ヒュッテに到着。

コース 広域地図     コース地図 
 6:40 和佐又ヒュッテ
 7:36〜 7:43 笙の窟
 7:52 日本岳コル
 8:00〜 8:07 石の鼻
 8:48〜 8:54 大普賢岳山頂
 9:05〜 9:21 水太覗(大休止)
10:37〜11:05 七曜岳(昼食)
12:15〜12:30 無双洞
14:05 和佐又ヒュッテ

●和佐又ヒュッテ(6:40)●

和佐又ヒュッテ
人気の無いヒュッテ前には車が4台停まっている。ヒュッテの車?
駐車料金を払いに行くが玄関は開いているものの、誰も出てこない。

下山後払うことにして、とりあえず出発。

晴れているけれど、どことなく遠くはぼんやり霞んでいる。
大台ドライブウェイの稜線もぼんやり。
昨日かなり雨が降ったからだろうか・・。

(この時、黄砂で霞んでいるとは知らなかった。)


上のキャンプ場に1台車が停まっているけれど、テントは見えない。

朝から登られたのかな?

登山口の向こうにごつごつとした大普賢への尾根が見えている。

●和佐又のコル(6:57)●
あっという間に和佐又のコルに着く。
2年前に相方と初めて登った時には、ここまでで一汗かいていたのに・・。
・・お父ちゃん、よう頑張ったなぁ〜・・

・・って、誰の真似やねん・・(^〜^;)

無双洞への道を左に見送り、尾根を辿る。
無事ここに戻って来れますように・・。


緑滴るブナを縫って緩やかに登る


鮮やかな緑の樹間から、今日辿る七曜岳への稜線が見えている。
国見岳?
南斜面の巻き道に入りしばらく行くと、シロヤシオが咲いていた。

(けれど、花が見られたのは一日歩いてこれ一本だけだった。)


すぐにシタンの窟。

シタンノ窟
ここから鎖場や階段が始まる。
昨日かなり雨が降ったのか、岩場のあちこちから水が流れ出している。

左手に行者還岳が可愛らしい。
・・が、何でこんなに霞んでるの?

昨日雨が降ったから水蒸気?
・・にしては、粒子が細かい。

相方は黄砂だと言うけれど、この時期に?

行者還岳の向こうに弥山
覆いかぶさるような朝日ノ窟を過ぎるとすぐ先が笙ノ窟。
朝日ノ窟



●笙ノ窟(7:36〜7:43)●

上から、ぼたぼたぼた・・・と、雫が頭の上にシャワーのように降り注ぐ。
昨日はやはりかなり雨が降ったみたい。

ブナの巨木越しに、垂直に切り立った岩壁を見ながら小休止。

歩き始めて1時間ちょっと。
なかなか快調やんか・・。


隣の鷲ノ窟から左に、底なし井戸へ下る道を見送り、すぐ先の涸れ沢のような岩場をぐぐぐっとよじ登ると、あっという間に日本岳のコル。
割ときつい風が吹いている。

笙ノ窟を見上げる



●日本岳コル(7:52)●



ここで初めて山上ヶ岳からの稜線が見える。
右は日本岳。展望はないらしいけれど、一度は登ってみたいと思っている。
かなりキケンなルートらしい。
身をもって確かめてくれたお方がいらっしゃる。
誰とは言いませんがスロトレさん。イテッ!\(-_-)

左に稜線を辿る。
この辺りからシャクナゲがチラホラ咲いている。

梯子をトントントンと登ると石の鼻で誰かいるのか、上から声が降ってきた。



●石の鼻(8:00〜8:07)●

石の鼻では男女2人ずつの4人グループが展望を楽しんでいた。
入れ替わりに出発される。

霞んでいるけれど、胸のすくような眺めが広がっている。
しばし写真撮影。

霞んで白鬚岳
(日本岳と山上ヶ岳からの稜線の間に)
日本岳の横には和佐又山の三角錐


後を向くと弥山と八経ヶ岳から釈迦ヶ岳




ここから鉄梯子をいくつか登り、どんどん高度を稼いでいく。
登るにつれて木々の緑が変化していく。

小普賢岳の手前で尾根を右から巻き、また尾根に向かって梯子をいくつか登ると、あっさりと小普賢岳に着いてしまった。

こんなに近かったっけ・・という感じ。


梢の上に小普賢岳

●小普賢岳(8:15)●

小普賢岳のピークは、左に少し登ったところらしい。
展望もないらしいので、まだ行ったことはない。今回もパス。

杉の幹の間から目の前に大普賢岳が聳えている。

鞍部までの下りの階段で、石の鼻で出会ったグループに追いついた。
一人の女性は余り山慣れていないのか、おぼつかない足取りで階段を下っている。

鞍部で先行させていただく。

鞍部から大普賢岳の南斜面



鞍部からも今までにも増して高度感溢れる登りが続くけれど、今日は相方も私も調子が良い。

5月末とは思えないくらい爽やかな好天のお陰もあるのかもしれない。

石の鼻の手前で少し咲いていた石楠花が、この辺りではいくつも見られるようになった。
でも、まだ開いていないものの方が多かった。
それに、花芽も少ないみたい。



階段が続きます
網目状の鉄板が張られている橋もいくつか渡る。

足元のそこかしこに咲くスミレ。
落花している白い花びらに目を上げると、ムシカリの白い花が青空に眩しい。


スミレ ムシカリ(オオカメノキ)

斜面をジグザグに登り、右にトラバース気味に登ると奥駈道出合。
ここから山頂は0.1キロと道標。

●奥駈道出合(8:43)●



●大普賢岳(8:48〜8:54)●

山頂には誰もいなかった。

相変わらず辺りはぼんやり霞んでいる。
やっぱり、黄砂?

木々も芽吹き始めたばかり。
確かシロヤシオも結構生えていたように思うのだけれど・・。



神童子谷を隔てて側の稲村ヶ岳も・・・ 山上ヶ岳も・・・

行者還岳の向こうの弥山・八経ヶ岳も・・
釈迦ヶ岳も・・・
みんなぼんやり霞んでいる

自動シャッターでとりあえず記念撮影し、
小休止の後水太覗へ下る。




一下りで、水太覗。
左手が断崖絶壁になり、遥か下に緑に覆われた水太谷が見下ろせる。
崖っぷちにピンクのツツジが一株満開。

左が切れ落ちている 崖っぷちに咲くツツジ

水太覗きから大普賢岳を振り返る。 右下、海坊主のような小普賢岳。

水太覗の標識の側で、眼下に水太谷を見下ろしながら大休止。



●水太覗(9:05〜9:21)●

眼下に緑に覆われた水太谷。林道も見える。

稜線の北側は穏やかな自然林が広がっているのとは対照的に、南側は水太谷へスパッと切れ落ちている。胸のすくような眺め・・。


稜線の北側 切れ落ちた南側

遥か下に、緑滴る水太谷の樹海が広がっている。
かなり強い風が吹いていて寒い。
急いで長袖シャツを着、パンとおにぎりで一息つく。

・・それにしても、何という絶景・・。

行者還岳の手前に重なるように七曜岳が見える。
そして、山頂から東に水太谷に向けてぐんと下っている尾根。
・・今日はあそこを下るのか・・。

目で今日辿るコースを追っていく。

この水太谷への下りがかなりキツイらしい。
他の方のレポでも、皆さんかなり苦労していらっしゃるようだった。


七曜岳の東尾根が目の前に・・



さて、一息ついてお腹も足も元気を取り戻した。
出発するか。
ここから先は、初めて辿る道。

まずは弥勒岳に向かって・・



●その2に●








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