ルネのきままなアトリエ
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〜快晴の緑溢れる奥駈道を辿る〜
  ―その1― ●その2に●
八経ヶ岳:奈良県天川村・標高1914.9m
2007年5月28日(月) 晴れ  Nちゃんと


▲八経ヶ岳山頂手前より釈迦ヶ岳を望む(右)
遠来の友人Nちゃんを案内。
2日前の黄砂も消え、すっきりと晴れ渡った空に青い山が眩しい。

明星ヶ岳まで足を延ばし、更に下山途中、行者還岳への奥駈道に咲くヤマシャクヤクを観にいく。
途中のシロヤシオも七部咲き。
漂い始めた霧の中、ひっそりと白い花弁を風に揺らす花。

こんなに贅沢な山を味わわせてもらっていいのかしら・・・。。


Nちゃんは昔のワンゲルの仲間。
前日、ワンゲルの仲間と京都で一日を過ごし、せっかく広島から出てきたのだから、大峰に登ろうと誘った。

Nちゃんとは学生時代3人で、川合から頂仙岳を経て弥山から前鬼まで縦走したことがある。

5月の初めで、とにかく雨に祟られた。
川合からの果てしない登り。
弥山からの幾度も繰り返されるアップダウン。
とにかくしんどかった・・・という記憶しか残っていない。

Nちゃんは、大峰はそれが最初で最後だった。
私以上にほとんど何も覚えていないらしい。

さて、私の故郷の山、大峰。
復権なるか・・・。

※以前のレポで、昔のその時のことに少し触れたことがあります。お暇な方はご覧ください。→クリック

コース 広域地図     コース地図 
 8:25 行者還トンネル西口
 9:28  奥駈出合
10:05〜10:15 弥山・八経ヶ岳展望地
10:39 聖宝宿跡
11:28〜11:45 弥山小屋・国見八方覗
12:10〜12:40 八経ヶ岳(昼食)
13:04 明星ヶ岳(弥山辻)
14:00〜14:18 弥山
15:28〜15:36 奥駈出合(西口分岐)
16:02 一ノ垰(タワ)
16:10 しなの木出合
16:33〜16:40 行者還稜線の花畑
17:03〜17:10 しなの木出合
17:48 トンネル西口



バリゴヤノ頭・・なかなか魅力的・・
朝6時半過ぎ自宅出発。
このところ晴天が続いている。
・・とは言うものの、一昨日の大普賢岳は黄砂がひどく、遠くはぼんやり霞んだ残念な天候だった。

今日はどうやらすっきり晴れるらしい。

川合から行者還トンネルへ林道をぐねぐね登っていく。
正面に聖宝谷の白いガレ場が見え、鋭角に曲がると今度は左にバリゴヤノ頭が見えてくる。
振り向けば鉄山への長い急な尾根が迫っている。




●行者還トンネル西口(8:25)●
平日にも関わらず、トンネル前の広場は満車。
下の広場に車を停める。

身支度を整え出発。
青々とした緑の木立のすぐ上に、奥駈道の稜線が見えている。
沢にかかる橋を渡り、今日は沢沿いの道を登ることにする。

メッチャ楽やで〜・・と聞いていたけれど、同じ標高差を登るのだから、大差はないだろう・・と思っていた。


だらだらと沢に沿って歩き、小さな滝を越えたところが水場。

ここから右の斜面に。

滴る緑・・。
木漏れ日・・。

梢の向こうに大普賢岳がすっきり姿を見せている。

Nちゃんも私も、カメラを構えて立ち止まる時間が多くなる。


すぐに尾根道と合流。

そして、すぐ先が奥駈道出合だった。
ほとんど登った気がしないぐらい。

・・やっぱ、メッチャ楽やわ〜!

けれど、時間は尾根道と変わらないぐらいかかっていた。



出合の手前辺りから、シロヤシオ(ゴヨウツツジ)の木が目立つ。
けれど、まだ蕾が多い。
それに、やはり一昨年に比べると花つきは良くないみたい。

大きな木に巻きついたツルアジサイ?


●奥駈出合(9:28)●

それでも、シロヤシオを初めて見るというNちゃんは喜んでくれた。

・・という私も、シロヤシオを初めて見たのは2年前(^〜^;)

奥駈道出合
昔の仲間に、
「アルプスの花畑以外で花を見た記憶、ある?」
と聞いたことがある。

みんな口を揃えて、
「ない!!」


花どころじゃなかったもん、な・・(×_×;)
青空にシロヤシオ
出合から弥山までは2.7kmと道標。

右に奥駈道を辿る。
聖宝宿跡までは小さなアップダウンがあるだけの平坦な道。

弁天の森(石休の宿跡)を過ぎ5.6分で弥山・八経ヶ岳の展望地。
気持ちの良い散歩道が続く



●弥山・八経ヶ岳展望地(10:05〜10:15)●


左:八経ヶ岳  中央:弥山


30分弱で聖宝宿跡に到着。



●聖宝宿跡(10:39)●


理源大師像

しみじみ御尊顔を拝すると・・イケメンのオニイサンでした!イテッ!\(-_-)





聖宝八丁の登り
ここから聖宝八丁と呼ばれる急坂になる。
が、風は爽やかで湿度も低く、それほどしんどさは感じられない。


この辺り、オオイタヤメイゲツの大きな木が目立つ。

昨年、オオヤマレンゲを見に行った帰路、雨上がりの木をスケッチしたのを思い出す。

・・あ、ここここ・・。
この木や・・。
所々にムシカリ(オオカメノキ)の白い花も満開

葉脈の多い縮れたような葉っぱも、
まだ開いたばかりのようで、瑞々しい。
オオカメノキ

昨年のスケッチ
所々展望が開ける。

大日山の尖がり。
稲村ヶ岳。
山上ヶ岳への稜線。

そして、大普賢岳の鋸歯状の尾根と、
手前に可愛く行者還岳。 

胸のすくような眺め・・。




オオカメノキの向こうに大普賢・・・右手前のコブは行者還岳

一昨日あそこを歩いたんや・・。


斜面を右に大きく折り返すところで西から南に展望が開ける。
大台ケ原のドライブウェーや日出ヶ岳がすぐそこに・・。






●弥山小屋・国見八方覗(11:28〜11:45)●
立ち枯れの木々が増えてきて、ポンプの音が聞こえてくると、弥山小屋に飛び出した。
小屋は増築中なのか、たくさんの資材が置かれ、工事の方が出入りしていた。

小屋前に何人か登山者が休憩されている。

弥山山頂へは帰りに行くことにして、国見八方覗きへ。


工事中の弥山小屋

国見八方覗から


右端:山上ヶ岳  中央:大普賢岳



中央:大台ケ原



すぐ側に八経ヶ岳を見ながら

すぐ隣の八経ヶ岳へ、いったん下り登り返し。

この辺り、まだ芽吹き始めたばかり。
弥山小屋の登りの途中まで青々としていた山の斜面が、急に春の山の色に変わる。

やっぱり2000m近いと、こんなにも違うのかと改めて実感。
左手にフェンスが見えてくると、そこがオオヤマレンゲの保護地。

柵を開けて中に入ると、オオヤマレンゲはまだ葉が出始めたばかりだけれど、サンカヨウ、エンレイソウが初々しい姿で出迎えてくれた。


この道も、もうすぐオオヤマレンゲを求めて、列を成して人が押し寄せるんだろうな・・。


咲き始めたばかりのエンレイソウ

サンカヨウ・・初々しい・・

蛇腹のような葉と花・・
オオイタヤメイゲツの芽吹き

芽吹いたばかりの
オオヤマレンゲの葉っぱ

山頂手前から釈迦ヶ岳を見る






●八経ヶ岳(12:10〜12:40)●


山頂から南の展望・・・すぐそこに明星ヶ岳。そして、釈迦ヶ岳へと奥駈道が連なる。


稜線を目で追っていくと、
何だか釈迦ヶ岳まで一っ飛びで行けそうにも思える・・。


誰もいない山頂で記念撮影。
そして、昼食。

食べている間に、2,3人登山者がやってくるけれど、静かな山頂だった。




バイケイソウとオオイタヤメイゲツの古木
食後、明星ヶ岳まで足を延ばすことにする。

実は、明星ヶ岳から狼平への分岐がどうなっているのか確かめたかった。

昭文社の「山と高原地図」2003年版には載っていないけれど、はっきりした道があるらしい。

バイケイソウの群落の中をいったん舟ノタワまで下り登り返し。

三角錐が頂仙岳・・Nちゃん、あそこから登ったんやで・・
右に、昔辿った尾根が長々と見えている。
あの尖がりは頂仙岳か。

手前の弥山川もいつか遡ってみたい・・。


大峰・・。
この奥深い山のほんの僅かな一部分しかまだ知らない。

Nちゃんは・・といえば・・・
「稲村ヶ岳からレンゲ辻も行きたいな・・
大普賢も面白そう・・・」

昨夜、大峰のガイドブックにかなり目を通したみたい。


気に入ってもらえて良かった・・。



●明星ヶ岳(弥山辻)(13:04)●

分岐には、世界遺産に登録されてからあちこちに設置されている石造りの道標が建っていた。
フェンスに沿って、はっきりした道が下に延びている。

少し先まで歩いたけれど、明星ヶ岳の山頂は左の木立の中か。
地図で見ると三角点もないみたいなので、来た道を戻る。



●その2に●








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