ルネのきままなアトリエ
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 〜静寂の稜線をスノーシューで〜
●台高山系  薊岳:標高:1406m
●2009年1月25日(日) 曇りのち晴れ
●単独


▲薊岳山頂から  中央:高見山
薊岳へは何度も登っているけれど、前回から2年ぶり。
その時も、明神平から薊岳への稜線は美しい霧氷に煌いていた。

一週間前、総勢13名でわいわい賑やかに明神平に来たばかり。
今日は独りで薊岳へ足を延ばす。
霧氷に煌く稜線は、ひっそりと静まり返っていた。


コース  広域地図     コースマップ   
 9:05 大又林道途中に駐車
 9:15 林道終点駐車場
10:20 明神滝
11:05〜11:25 明神平
11:50 前山
12:55〜13:25 薊岳
14:40〜14:50 前山
16:10 林道終点駐車場
16:20 駐車地




前日『明神平単独テン泊』から下山されたおやじさんの速報によると、「林道の雪はすっかり融けている」とのこと。

よっしゃーー!!ヽ(^Д^*)/

うちの車はスタッドレスながら二駆。
おまけに雪道運転不慣れ。
そのうえ、ガラス細工のように壊れやすい繊細な神経の持ち主のワタシ・・・。
冬山の登山口へのアクセスは、難関だ。

さて、勇んで出かけた大又林道。
一週間前とは比べものにならないほど林道の雪は消えている。
が、すっかり融けて・・・
いませんやん・・・(><)

大又の水道施設から10分も上がると、やはり路面は白く凍結。
ルネオバの未熟な運転テクでは、終点まで上れそうにない・・ってか、カーブで後輪がツルツル振られる・・(様な気がする)こと2度3度!
心臓バクバク!!血圧急上昇!!

ひーー!!・・・もう耐えられません・・・(>_<;)

終点まで500メートルほどの橋の手前に車を停める。

こんな(!)林道、雪さえなけりゃすっ飛ばしてやるのに・・・・( ̄m ̄)ぷぷぷぷ・・




●大又林道途中  出発(9:05)●


これ以上は無理!!
支度をしている間に、2台ほど車が上っていく。

あ〜・・・もうちょっと早かったら、乗せてもらえたかも・・・ってそれほどの距離でもないですけど・・・汗・。


●林道終点駐車地 (9:15)●

林道終点には20台近くがずらっと駐車していた。
皆、四駆・・・ってわけでもないみたい。

は〜、もうちょっと図太い神経が欲しいわぁ・・・
え?十分ありますやん・・・って?・・・(−−#)

一週間の間に雪はずいぶん融け、しっかりと締まってきています。




終点には既に20台近く




山道に入る前にアイゼンを着ける。
今日のように踏み固められていると、いつも、最初の渡渉地点への下りが、結構凍っています。




●明神滝 (10:20)●


明神滝・・先週は雪雪雪だった


滝の上辺りから霧氷!!


一週間前、雪まみれになりながらショートカットで這い上がった斜面も、今日はかなり締まっています。
今日登られた方はお行儀の良い方ばかりのようで、斜面を直登のトレースも見当たらず。ワタシも登山路を忠実に辿ります。










滝の手前で追いついた7人ほどのグループとは、この先抜きつ抜かれつ・・・。
皆さんピッケル持って、完全装備。
檜塚奥峰方面へ「行ける所まで行く」とか。




明神平手前の霧氷のトンネル


金剛・葛城は・・・今日は見えていません

が、次第に雲が上がっていく気配(^-^)v





●明神平 (11:05〜11:25)●


お決まりのショット・・・あしび山荘

明神平は強い西風が吹き付けていた。

うう・・寒っ!!
先のグループの方につられるように、風を避けあしび山荘の陰に入る。

『ちょっと早いけど、ここでご飯にしょう』・・というグループの方につられ、やっぱりワタシもパンをもぐもぐ・・・しながら、言葉を交わす。

『薊岳へはトレースがないらしいよ〜』
でも、まあ、迷うようなところはないし・・・。


前山を見上げると・・・雲間から光が差して
真っ白い斜面が輝いている!

デジカメを取り出している間に・・・




翳ってしまった・・・

今日の雪の締まり具合ではスノーシューの必要はなさそう・・・。
けど、せっかく重いのを担いできたんやし・・・着けよう!





明神平と水無山


明神岩へと登りながら、ちょっと迷う。
薊岳はやめて奥峰に足を延ばしてもいいかな・・・。



・・が、右手に真っ白い前山の斜面が見えてくると、
やっぱり引き寄せられるように右へ足が向いていた。





雲の流れが速い。
さあっと雲が途切れ、青空が顔を出す。
眩いばかりの斜面が浮かび上がる・・・次の瞬間には灰色の雪面に・・・。





三脚にカメラを構えた男性が一人。
向こうの稜線を登っていくグループが一組。
静かな前山斜面。





スノーシューでさくさくと、踏み跡のない雪面に足跡を刻む、この爽快さ。




●前山  (11:50)●



薊岳へはトレースがないと聞いたけれど、しっかりトレースが残っていた。
先ほど稜線を歩いていたグループも向かった様子。

薊岳に向けて霧氷の林の中に突っ込んでいく。




スノーシュー、アイゼン、壷足・・・いろんなトレースが入り乱れている


二重山稜の辺りで、立ち止まっていた先ほどのグループに追いつき先行させてもらう。



薊岳へは稜線を1時間余り。
緩やかなアップダウンの快適な道だ。

・・・けれど、スノーシュー歩行には、これがちょっと厄介なんです。

・・というのも・・・

スノーシューのヒールリフター、登りで使うと結構快適!
・・・なんですが、すぐに下り・・・で下げることに・・・。が、また登りの斜面でリフターを上げて・・・また下げて・・・。

この、下げるのにかなり力が要るんです。

ええい!面倒くさい!!このまま行ってやれ!!とばかりに上げたまま爪先立ち歩行で斜面を下る・・・とつんのめりそうになる(>_<;)

ならば、リフター無しで登ればいいのですが、やはり登りは使った方が快適!

上げて、下げて、上げて、下げて、上げて、下げて・・・・・・を延々繰り返し、薊岳が少しずつ近づいてきます。



4〜50センチもの壷足の跡も・・


樹間から薊岳・・・結構遠い(><)

少しばかり尾根の痩せたところもあり




薊岳手前のブナの斜面



山頂まではもう一息!傾斜もかなりキツクなる


ぐいぐいと登り切ると・・・
木々が途切れ東に展望が開け、前山からの稜線が一望の下に


  中央:明神平・・あしび山荘の屋根が見えます  その左:水無山  右の真っ白いのは・・明神岳


ここで山頂から戻ってきた3人の方。
山頂にはもう誰もいないらしい。




●薊岳山頂  (12:55〜13:25)●



雲はあるものの、無風。
360度の胸のすくような展望が迎えてくれた。




大峰遠望


南の眺め

パノラマ・・クリックで大



高見山への台高北部稜線  (中央:高見山)

赤ゾレ山(右)や伊勢辻山(左)も今日は一日しっかり霧氷です



北の眺め

パノラマ・・クリックで大



山頂のオブジェ・・・冬季限定の芸術品?


展望を満喫し、カップ麺とパンの簡単な昼食を摂っている間に30分近くも時間が過ぎてしまう。
さっきのグループは途中で引き返したのかしらん・・。

・・など思いながら山頂を後にしてすぐ・・・下から登ってこられた。
途中で昼食にされてたみたい。





またしても、前山への稜線を
ヒールを上げて、下げて、上げて、下げて、上げて、下げて・・・( ̄〜 ̄;)


青空がどんどん広がっていく。
樹間から垣間見る大峰も、先程より心なしかくっきりと・・・。



薊岳



柔らかな陽射しが雪面に優しい影を描き出す



前山西斜面のブナ




●前山  (14:40)●

何度見ても、どの季節に訪れても、この眺めは・・・。






パノラマ・・クリックで大



ブナの長い影が・・












今日もショートカットで前山北尾根を下山します。


静まり返った北尾根
一週間前のトレースはすっかり消えてしまっている。


前回はふかふかの深雪だった斜面。
今日は、かなりの部分がクラスト。・・・かと思うと、吹き溜まりの中にずぼっ!!
歩きにくいことこの上ない。

ちっともショートカットになってない・・・(>ω<;)



途中のグラから薊岳

国見山もまだ真っ白


一週間前のあの賑やかな下山を遠い日のように思い出しながら、
夕暮れの気配が忍び寄る山道を独りとぼとぼと下ったのでした。



● 駐車地 (16:20)●



あ〜融けている・・・良かった・・・



●前回のレポ 「霧氷の稜線を行く 薊岳・明神平」 2007年2月12日●




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