ルネのきままなアトリエ | ⇒ぼちぼち歩きリストに戻る ⇒山域別リスト |
▲天狗岩付近
鈴鹿まで名阪国道を走り自力で辿りつけるか。それが最大の課題だった。 前夜に決めたものの、2,5万図を用意したのが朝になってから。 もたもたしているうちに、出発が8時過ぎ。おまけにガソリンも空で給油に寄り道。 そのうちにだんだん面倒くさくなってきて、もう今日はやめとこか・・なんて気分にもなる ・・けれど、まあ、今日は2年ぶりの高速走行の試運転と登山口の下見のつもりで・・と出かけることにした。 最初はぎこちなかった名阪国道も、次第に以前の勘を取り戻し、 四日市ICからR306を北上し藤原町へ。 簡易パーキング藤原で、地図で登山口の山口貯水池への道を確認。 多分ここ!・・と思って左折し5分ほど進むと、どんぴしゃで貯水池に出た。 駐車車両2台。
ずっとこんな気持ちの良い自然林が続く。 秋にも歩いてみたいルート。
唯一見つけたセツブンソウ。花は終わっていました。 登山口から1時間余りで一つ目の鉄塔の下を通る。 『知恵の輪』の木。どういうわけか、この辺に集中して何本もあった。 このルート、石や木の根で階段状になったところが少ない。 歩きやすいけれど、ふくらはぎがずっと引っ張られているので、次第にパンパンに張ってくる。 2つ目の鉄塔の下を登り・・ 尚も続くたおやかな道・・が、画像で見るより勾配はある。 この辺りで藤原岳から周回してきた単独男性に福寿草の様子を聞く。 「上は全然あきません。藤原岳の九合目付近が一番見ごろかな」 「頭陀ケ平の辺りはどうでした?」 「全然!」 どこまで行くのかと聞かれたので、「天狗岩まで行ければいいんですけど」と答えると、 「そこまで行ったら、向こうに下りる方が早いですよ」と言われてしまった。 でも、登山口まで車道を戻ってくるのが・・(;´_`)
更に3つ目の鉄塔の横を通過し、 雪が現われた辺りから、踏み跡もばらける。 中電の作業小屋らしい。 すぐ上に見える鉄塔が頭陀ケ平の山頂。 どこを登っても辿りつけそうだけれど、かなり踏み跡がばらけている。 登りはともかく、下りはルートを見失いそうな箇所だ。 (すぐ右下の鉄塔目指して下ればいいのですが・・) 13:20 頭陀ケ平(1143,4m) 登山口から2時間20分。途中小休止しただけで、ほとんどノンストップ。 自分としてはかなり頑張った方だ。 お腹も空いてきたけれど、とりあえずおにぎりと果物などで休憩。 鉄塔の真下というのはちょっといただけないけれど、周囲がぐるりと見渡せる好展望。 霞んで遠望がきかないのは少しばかり残念だけど、欲張ったらきりがない。 ▲間近に御池岳のテーブルランド ▲振り返れば養老山脈 さて、福寿草は・・? このまま一輪の福寿草にも会えず、ピストンで下りるのは余りにも寂しい。 とりあえず、天狗岩の方へ道を辿る。 13:35頭陀ケ平出発 緩やかな尾根を少し下ると 林の所々にカレンフェルトが現われる。 ・・が、黄色い花は見えない。 長い冬の間、重い雪に覆われていた茶色い大地。 やっぱり藤原岳まで行かないと見ることはできないのか・・。 更に進み、ふと足元を見ると・・ あった・・。 地面から首を出したばかりの赤ちゃん福寿草。 そして、注意深く辺りを見回しながら数メートル行くと、 あちらこちらにぽつんぽつんと小さな黄色い花が目に飛び込んできた。
まだ咲き初めて間もないのだろう。 枯葉で覆われた茶色い地面のそこかしこに恥じらうようにあちらに一株、こちらに一株と咲いている。 何枚も同じような写真を撮っても意味がない・・とは思いつつ、 やはり出会う花出会う花にカメラを向けずにはいられない。 厚い雪に覆われた大地の中で長い冬を耐え抜き、雪融けと共に地面に姿を現す。 そして、太陽に向かって精一杯花弁を開く。 次の世代へ命をつなげるために・・。 いや、ただ自然の摂理のままに・・。 ・・・なんちゃって・・ちょっとばかり、ぐっとくるものもある・・ (^▽^;)> 太陽の光を受けて金色に輝く花を見ながら歩いているうちに、 気持ちが固まってきた。 天狗岩はもうそこ。藤原山荘周りで、向こうの福寿草にも会いに行こう・・と。 14:05 天狗岩分岐 頭陀ケ平から写真を撮りながらゆっくり(しかし気持ちは焦りながら)30分で藤原山荘からの道に出た。 右に5分ほどで天狗岩。 14:10 天狗岩 ▲天狗岩から藤原岳 ▲南に連なる鈴鹿山脈
14:25天狗岩 出発 藤原山荘までも、そこかしこに福寿草。 けれど、ここも最盛期はこれからなのだろう。 初々しい花が何とも可愛らしい。 これは30代ぐらいかな?(^^ゞ 私が今日最後の下山者だと思っていたら、山荘手前で向こうから3人の若者がやってきた。 14:45 藤原山荘 ひっそりと静まり返った室内。 机の上に置かれたノート。 登山者が思い思いにここに来られた感想を綴っている。 今日登られた方の書き込みもあった。 いくつか拾い読みさせていただき、さて、下山。 14:55 山荘出発 ▲藤原山荘から展望丘 小屋から九合目にかけてもたくさんの福寿草が目を楽しませてくれた。 九合目付近の福寿草 この辺りまで来るとオオドシマらしい・・・以前誰かのレポに書かれていたような・・ オオドシマも初々しい赤ちゃんも、それなりに美しい ( ̄〜 ̄;) いつもなら、じゅるじゅるのぐちゃぐちゃでかなり難儀する登山道。 が、今日は雪はすっかり融け、ほとんどぬかるみもなくあっさりと八合目まで下山。 15:15 八合目。聖宝寺ルートへ。 ほの暗い林の中にミヤマカタバミ 16:10 聖宝寺 聖宝寺の裏口から最短距離を山口貯水池へ。 でも、『屋根のない学校』の中を通るのにゲートを開けたり閉めたり、 農作業路のゲートを開けたり閉めたり。 あまり近道になっていなかったようにも思う。 聖宝寺からやっぱり40分かかって登山口に戻ってきた。 16:50 山口貯水池 木和田尾の気持ちの良い自然林。 生まれたばかりの初々しい福寿草。 いい山だった・・。 そして、こうして山を歩ける幸せな日常があることに感謝。 ■2007年3月13日 冬に逆戻りの藤原岳レポ■ blogページ |
ルネのきままなアトリエ | ⇒ぼちぼち歩きリストに戻る ⇒山域別リスト |