ルネのきままなアトリエ
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槍ヶ岳:3180m  鷲羽岳:2924,2m  三俣蓮華岳:2841m  双六岳:2860,3m  奥丸山:2439.5m


―3日目―   8月8日(水) 霧のち時々晴れ  〜西鎌尾根を槍ヶ岳へ〜
 
〜その1〜   ⇒その2へ


▲3日目 槍岳山荘より山頂を望む

⇒1日目  8月 6日(月) 新穂高温泉〜ワサビ平〜(小池新道)〜鏡平〜双六小屋(泊)
⇒2日目  8月 7日(火) 双六小屋〜三俣山荘〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳〜双六岳〜双六小屋(泊)
⇒3日目  8月 8日(水) 双六小屋〜樅沢岳〜(西鎌尾根)〜槍岳山荘〜槍ヶ岳ピストン〜槍岳山荘(泊)
⇒4日目  8月 9日(木) 槍岳山荘〜飛騨乗越〜槍平〜奥丸山ピストン〜新穂高温泉

いよいよ3日目。
西鎌尾根から槍ヶ岳へ。

千丈沢乗越手前付近からガスが晴れ、素晴らしい展望が開ける。

覚悟して出発したけれど、何と9時過ぎには肩の小屋に到着。

けど、やっぱり槍ヶ岳はすごい山だった!!
コース 広域地図     コース詳細地図
 5:07 双六小屋
 5:41 樅沢岳
 7:00 硫黄乗越
 7:22〜 7:30 左俣岳
 8:11〜 8:22 千丈沢乗越
 9:20 槍岳山荘
 9:40〜11:10 槍ヶ岳ピストン



●双六小屋 (5:07)●


5時過ぎ、双六小屋出発。
今日はコースタイム5時間半と短めだけれど、早立ちするに越したことはない。
外はガスで視界2,30メートルぐらいか。

いきなり樅沢岳への登り。登山者の姿は見えない。
覚悟して、ジグザグの登山道をゆっくり登る。

しばらくして振り返ると、下から7,8人の大きなザックのパーティが迫ってきていた。




●樅沢岳(5:41)●

朝一はやっぱりキツイけれど、二人ともまあまあ快調。
30分ほどで登りつめて、左にハイマツの間を行くと、すぐに樅沢岳の山頂だった。
ガスに包まれ展望ゼロ。
晴れていれば、ここから西鎌尾根から槍穂の眺めが素晴らしい・・・はず・・なんだけど・・(T〜T)





山頂からいったん下り、次のピーク(前樅沢岳)は南面を巻く。

ここから硫黄乗越にかけて、次から次へ花が現われる。


←ガスの中に、クルマユリの赤がひときわ鮮やか。
ぐんぐん下る。
こんなに下らなくてもいいのに・・。
どうせ、槍に向かって登らなあかんのに・・。
・・と、つい、ぼやきたくなる。
道はかなり急斜面に付いているけれど、しっかりした歩きやすい道。

今日は一日、こんな天気なんだろうか・・(;_x)

明日から天気は安定した夏型になるとのことだけど・・。
樅沢岳の登りで、後から迫っていた大学のワンゲルらしきパーティに道を譲る。
先頭は唯一の女性。
皆さん足取りも確かで、しっかり訓練されているのが見て取れる。

一昨日登りで出会った高校生は、若さに任せて駆け上がったり立ち止まったり、ダウンしたり・・・(⌒〜⌒;)

高校生と大学生ではこんなにも違うのかな・・
・・・などと、いろいろ考えながら
硫黄乗越へ更に下る。
乗越手前のザレ場の下り。
斜面一面花が満開。

タカネナデシコ・イワオウギ・イブキジャコウソウ・イワギキョウ・タカネシオガマ・ヨツバシオガマなどなど・・。

他に名前を知らないものも、いろいろ・・と(;^_^A

この辺りから、下からの登山者にちらほら出会う。
単独の男性は、朝、殺生ヒュッテを出発されたのだとか。

タカネナデシコ



●硫黄乗越(7:00)●

ザレた花の斜面を下りきると硫黄乗越。
・・が、相変わらずのガス。

ここから西鎌尾根の登りが始まる。




●左俣岳付近(7:22〜7:30)●

眼下の千丈沢のガスが、みるみる晴れていく 2.3分後には・・
⇒⇒⇒



上の雲はなかなか晴れない


千丈沢乗越まで、徐々にキツイ登りが始まる。
何箇所か鎖場もある高度感のある登り。




先程の大学生のパーティとは後になり先になり・・




南側の雲も次第に晴れてくる。

穂高の横には雲上の乗鞍岳。
笠ヶ岳稜線の雲はなかなか晴れない。
ますます傾斜を増す登り。

が、ガスが晴れ視界が広がるにつれて湧き上がる爽快感。
登りがちっとも苦にならない。
・・が、ここは気を引き締めてひたすらよじ登る(;^_^A




●千丈沢乗越(8:11〜8:22)●



乗越では南側(飛騨沢)から、かなり強い風が吹き上げていた。
風を避けて岩陰で小休止。


槍の穂先の雲が晴れてきた!!





明日下山予定の飛騨沢の下り
標高3010メートルの飛騨乗越から槍平まで標高差1000メートルを一気に下る。


飛騨沢の道は更に槍平へと下っている。
千丈沢乗越から飛騨沢へ直接下る道もある。



西鎌尾根を振り返る




あれが奥丸山・・か・・


♪今ぁ 私の願いごとが かなうならば 翼がほしい〜♪
♪この大空に 翼を広げ 飛んでゆきたいよ〜♪

(どこにでも飛んでいってください。
帰ってこなくてもいいからね・・┐( -_-)┌

そないに喜ばんでも・・(^〜^;)



千丈沢乗越から槍の肩へは、コースタイム2時間。
ひたすら岩屑だらけの道を登る。




飛騨沢からはずっと、
帽子も飛ばされそうなほど強い風が吹き上がっている。



槍ヶ岳は巨大な岩の塊・・
上に見えていた岩峰が・・・登るにつれて・・


下になる!!



西鎌尾根を見下ろす


槍ヶ岳山荘の屋根はすぐ上に見えているのに、なかなか近づいてこない。

途中、小さなデイパックを背負った20歳前後の単独女性が、軽快な足取りで追い越していき、みるみるうちに小さくなってしまった。
早い!

「ちょっと休憩する?」
相方に声を掛けると、
「せんでもいい」の返事。

休むと次歩くのが嫌になる・・んだと。
ほんとにそうだ。
とにかく、ゆっくりと休まずに、ひたすら登る。



ペンキマークを頼りに


肩がすぐそこ、という所で、先程の若い女性が飛ぶように下山してきた!

「もう、山頂に行かれたんですか?」
思わず声をかけてしまった。

「いえ、山荘の診療所に用事があったので・・」

爽やかに応えると、またしても風のように去っていった。




見えなくなっていた槍の穂が突然姿を現したかと思うと、槍の肩に飛び出した。
着いた!!



う〜ん、すごい!!



イワベンケイが出迎えてくれた。



目の前に聳える岩山(槍の穂)・・・小槍を従えて・・


小屋はすぐそこ

2,3分で槍ヶ岳山荘到着。
千丈沢乗越から1時間だった。


●槍ヶ岳山荘(9:20)●



お疲れさんーー!!

再びここにやってくる日が来るとは思ってもみなかった・・。
長い下りに膝が耐え切れるはずないと、ずっと我慢していたアルプスの縦走。

昨年、おずおずと白馬岳に登り、唐松まで縦走した日が遠い昔のことのように思える。



●その2へ●




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