ルネのきままなアトリエ
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北穂高岳:3108m  涸沢岳:3103,1m  奥穂高岳:3190m  前穂高岳:3090,2m


―4日目―   8月9日(土) 晴れ一時雨

〜涸沢からパノラマコースを上高地へ下山〜



▲屏風の耳より槍穂を望む


⇒1日目  8月 6日(水) 上高地〜明神平〜徳沢〜横尾〜涸沢(テント泊)
⇒2日目  8月 7日(木) 涸沢〜北穂高岳〜涸沢岳〜穂高岳山荘(泊)
⇒3日目  8月 8日(金) 穂高岳山荘〜奥穂高岳・前穂高岳ピストン〜穂高岳山荘〜涸沢(テント泊)
⇒4日目  8月 9日(土) 涸沢〜屏風のコル〜屏風の耳ピストン〜新村橋〜徳沢〜明神〜上高地


今日はいよいよ最終日。
屏風のコルを経てパノラマコースを下山する。
その明るいネーミングとは裏腹に、残雪期は通行できない難コース。

登山相談所の話では、コルまで途中何箇所か雪渓が残っているらしい・・。
ステップは切ってあるとのことだったけれど・・。

コース 広域地図     コース地図
 6:00 涸沢テント場
 7:00〜 8:00 屏風のコル(屏風の耳ピストン)
 9:15〜 9:35 奥又白沢出合
10:20 新村橋
10:35〜12:05 徳沢(昼食 雨宿り)
13:45 上高地
※小休止省略



今日もモルゲンロートが穂高の斜面を駆け下りる




●涸沢テント場 出発 (6:00)●


このパノラマコース、涸沢からの下山ルートとしてよく使われるらしい。
今回初めて歩く。

今までほとんど気にも留めていなかったコースだけれど、山友のスロトレさんが昨年歩いている。
その時の感動的な穂高山行レポ「穂高の碧い空・涸沢の白い雪」の中で、奥様がこのコースを歩かれた時に思わず叫んだという
『お、お父ちゃん、これ、アルプスちゃうやん、大峰やんかーっ!』
の一言が妙に頭に残っている。

北アの大峰・・・。
・・どんなんや・・・・??


ヒュッテのすぐ下で、横尾へとの分岐。
「危険箇所多いので健脚者のみ通行して下さい」の標識。



道は、前穂北尾根の北斜面を巻きながら屏風のコルに向かって登っていく。
樹林帯ながら急斜面に付けられた道は狭く、険しい。


涸沢を振り返る

いくつもの枝尾根を乗り越える度に小さなアップダウンを繰り返す。



一つ目の雪渓

しばらく行くと・・・
あ〜・・これか・・


大峰の大日山のトラバースとそっくり

大峰・・ってうまいこと言うなあ・・と感心しながら尚も進む。
もう一箇所残雪があり、ここは急斜面の雪の上を下る。
ステップが切ってあるけれど、下りは怖い。慎重に通過。

薄暗い北斜面から明るい尾根に飛び出してすぐ先が屏風のコルだった。




●屏風のコル (屏風の耳ピストン) (7:00〜7:55)●

「じゃ、お父ちゃん、行ってきます!」
相方を残し屏風の耳へ。岩尾根をぐいぐい登ること25分。時間との戦いだ・・。


屏風の耳からの涸沢



自分の影が映らないかと、岩の上で手を挙げるが・・見えません



涸沢を取り巻く穂高全景



大キレットから槍ヶ岳



屏風の頭

屏風の頭はすぐ先に見えているけれど、今日はここまで。
またしても、コルまで大急ぎで駆け戻る。
下り、15分ほど。

相方は・・・何と、ザックを背負って待っていた。
「行くぞー!」

そ、そんな・・・水ぐらい飲ましてぇな・・(>_<;)


●コル出発 7:55●




屏風のコルを見上げる


コルからは結構キツイ下りだ。
樹林帯の中に入ると木の間から時おり前穂の斜面が垣間見えるだけで、展望はない。
こんなとこ、登ってくる人はおらへんよね〜・・と話していると、若い女性が1人登ってきた。

しばらくして男女のペア。
次にヘルメット姿の男性。
「岩登りされるんですか?」余計なことを聞いてしまうオバ。

雪渓一つ越え、尚も下る。




樹間より前穂が仰ぐ高さだ
草つきの斜面の左上が奥又白池なんやろな〜




●奥又白沢 (9:15〜9:35)●

水音が聞こえてきて大きな沢に出た。奥又白沢。
流れの側でこれから登る方たちだろうか4,5人が休憩していた。

川原は直射日光を受けてカッと暑いけれど、木陰を渡る風は心地良い。
冷たい水に手を浸し休憩。


(以下、カメラのバッテリーが無くなり携帯で撮影)


沢を見上げる


そこから先もまだ登ってくる登山者数名に出会う。
今からここを登るのか・・と同情してしまうが、よく考えるとまだ10時前だった。



雲が湧き始めた前穂を振り返る

奥又白沢の広い川原沿いの道から梓川右岸の工事用の道へ。


パノラマコースの入口
ロープが張られ注意を促す標識。





●新村橋 (10:10)●




土曜とあって登山者で賑わう道を10分余りで徳沢園。




●徳沢園 (10:35〜12:05)●

木陰でお湯を沸かしカップ麺の昼食。
と、待望のソフトクリーム!



そうこうするうち、雷鳴と共に雨が降り出す。
すぐに止むかな・・と軒先に座り込み雨をやり過ごすが結局徳沢で1時間半もいた。



●上高地 河童橋 (13:45)●



賑わう河童橋

まるで京の四条大橋並みの混雑。



かんぱーい!お疲れさん!



平湯バスターミナルの展望浴場で汗をさっぱり流す。
(展望好し。源泉かけ流し。おまけにいつも空いているのでお気に入り!)

東海北陸自動車道に乗りまもなく、空が真っ暗になり雷鳴と共に激しい雨。ワイパーをフル稼働させても前の車のテールランプさえ見えないくらいの土砂降りだった。

途中夕食をとり、夜10時半に帰宅したのでした。
何だか、夢のような4日間だった。






この数年は麓から見上げるだけだった穂高。
何時でもその気になれば行けたかもしれないのに、何故か遠ざかっていた。
やっぱり魅力的な山だ・・とつくづく思う。

次にあの稜線に立てるのは、いつの日だろう・・・。







⇒1日目  8月 6日(水) 上高地〜明神平〜徳沢〜横尾〜涸沢(テント泊)
⇒2日目  8月 7日(木) 涸沢〜北穂高岳〜涸沢岳〜穂高岳山荘(泊)
⇒3日目  8月 8日(金) 穂高岳山荘〜奥穂高岳・前穂高岳ピストン〜穂高岳山荘〜涸沢(テント泊)
⇒4日目  8月 9日(土) 涸沢〜屏風のコル〜屏風の耳ピストン〜新村橋〜徳沢〜明神〜上高地




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